全国的に見ても、特徴のあるバスというのが、なぜか同じ地域の複数の事業者に
在籍していたりすることがあります。
今回は、あまり目立たない部分ですが、そんな例をあげたいと思います。
東北地方には、今は廃止された秋田市を含めて4っつの公営バスがあります。
どの事業者も富士重工のボディを架装した車両を、まとまった数導入していました。
このうち、先の秋田市を除く3社で、いすゞへの架装例が存在しています。
・青森市企業局 いすゞKC-LV280N +富士7E 2008年5月 青森県青森市
青森市営の7Eは、殆どがいすゞのツーステップ車へ架装でしたが、
画像の車両は唯一のワンステップ車への架装例。1998年式です。
逆T字窓を採用したのも、このあたりの数台のみでした。
冷房はゼクセルのビルトイン型を採用しているのは、青森市営の標準。
バンパーは下半分を切り取ったタイプですね。
・仙台市交通局 いすゞKC-LV280N +富士7E 2012年9月 仙台市青葉区
一方、杜の都仙台市営の7Eは、いすゞと日デの架装例があります。
このうち、低床化に突進んだ日デとは対照的に、いすゞはワンステップ車を3台導入したあとは、IBUS架装に移行してしまいます。
画像が、そのワンステップ車で、やはり1998年式。同局が最後に導入したいすゞ+富士でもあります。
逆T字窓は仙台ではありふれた存在。冷房は、富士重工製となっています。
また、バンパーは標準タイプですが、コーナリングランプつきとなっています。
ということで、この2台の共通点、お気づきでしょうか?
前輪と中扉の間の裾形状がちょっと変わっていますね。
前扉側が下がっていて、戸袋下部は斜めになっているという具合。
LV280Nワンステップ車の富士7E架装例は、他に宮城交通やJR北海道にありますが、この部分は至ってノーマルに一直線に揃えられています。
前述のように冷房機関連とも思えず、一体何が理由なのか皆目見当がつきません。
余談ですが、同じ東北地方として扱われる仙台市と青森市。
それはなんの疑いもないのですが、仙台から青森より、仙台から東京のほうが
国道4号線、東北新幹線、東北本線、東北自動車道+首都高のいずれでも距離が短かったりします。