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月末の雑感 ~床が抜けれども~
2006年 04月 30日
こういう趣味をやっていると、とにかくモノが溜まる。
とりわけ本と写真。これは増えれども減ることはない。 いつか床が抜けるんじゃないかという恐怖との戦いである。 (実際、数年前に本当にアパートの床が抜けた事件がありましたが)。 さて、本棚に並ぶ背表紙(・・本棚にない本もありますが)を眺めていると いろんなことに気がつかされる。 この10年、とりわけ2000年以降に発売された本は、非常にマニアックな 領域をついている。たとえば、ネコの私鉄買収国電、RMライブラリシリーズでは これまで未発表の写真が満載で、何を調べてもわからなかったことが あっけらかんと解るようになった。 そして、JTBのカラー写真シリーズ。これまで何を見てもわからなかった電車やバスの色が 一気に解ってしまったし、海外篇では、京城軌道のような未知の鉄道についても情報が 得られるようになった。 マイナーな鉄道、マイナーな車輌、そして大昔に消えた鉄道の情報が手に入る、 非常にありがたい時代になったと感じる。 ****************************************** だが、これだけ充実する本の一方で、初心者が知りたいような基本的な事項を記した 本というのは、どの程度あるのだろうか? あったとしても、子供が手に出せるようなもの、あるいは常時手に入るようなものなのか? 私が子供の頃は、とにかく小学館の「コロタン文庫」シリーズだった。 あの国電全百科を読んでいたからこそ、今でも国鉄電車の番号体系は(興味はなくとも) 理解しているのであり、私鉄全百科を読んでいたからこそ、地方の小私鉄の車庫がどこに あるかなど・・そういったことを知った。 そして、それぞれの会社にどれだけの車輌があるか?ということを知りたくなれば 今度は、保育社の本があった。カラーブックスは、大手なら大概の車輌構成がわかったし、 地方私鉄についても一覧表程度は見ることができた。 基本的な情報があってこそ、はじめて応用的な情報は役立つというものである。 そして、初心者に対して優しい趣味であるともいえる。 逆に、既に成熟したマニアでしかわからない用語の乱発する世界は、 部外者を完全に締め出す事に成りかねない。 この点が、実は心配なのである。 ****************************************** 今はネットがあるといっても、ネットの情報は、基本的な事項を押さえていないものが多く あてにならないというのが経験上の法則である。 ネットは万能ではない。 私自身、大手私鉄の車輌はよく解らない会社もあるので、時々調べることがあるのだが 「貴重な写真」が載っている本はあっても、基本的な情報が載っている本が少なくて 苦労することが多々ある。 それが原因で、鉄道ピクトリアルの大手私鉄特集は揃える様になったのだが、あれも 基本的事項がアタマに入っていないと使いづらいシロモノではあるなあ・・・。
by hiro_hrkz
| 2006-04-30 20:05
| 言いたい放題
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Comments(9)
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ひぐらし
at 2006-05-01 15:55
x
それ言っちゃうと、バスはもっとよくわからんのです。
私が不勉強なせいもありますが、どうも系譜のカラクリが判然としない。 車体とシャーシの関係、窓の形状と配置、クーラー等々。 どこからどこへ移籍してどうのこうのなど、よく調べるなぁ、と感心してしまいます。 見るべき着眼点の“ツボ”をおさえた書籍など、ご存知でしょうか? 自分がバスコレにはまらない理由のひとつがそこにあったり。
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皆さん、おばんです。
種類が増え内容も深い事は悪いことやないですが、 やはり昔ながらの写真主体で文章オマケ的な書籍もよかったですね。 子供時分の頃は、ヤヤコシ事ゆわれてもワカリマセン。 京急、近江、国鉄、後同じ。 >ひぐらしさん まだまだバス趣味文化が認知され始めた頃やでね。 疑問回答本も何冊か出てやるで、それを見るか、 何か狭い部分で徹底的に調べる方法かな?(こちらのように富士重工だけ。や、うちのように近江鉄道が基本などと)
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hiro_hrkz at 2006-05-01 20:59
・バス本に関して
結論から言うと、初心者向けに総合的な解説をしたものは皆無です。 現行の発売車種についてなら、ぽると出版の「バスラマ年鑑」(毎年12月に発行)、日本のバス車両の体系史という面なら、グランプリ出版の「日本のバス年代記」(鈴木文彦著)がありますが、いずれも既に解っている人向けではありますね。イカロス出版の本は内容がデタラメなので論外。 変速機や冷房についての解説となると、これは自分で資料を集めるほかありません。 私の場合、鉄道よりもバスの方が身近な存在ながら、やはり初心者向け資料が少ないことから、鉄道趣味がメインになりました。自分が好きな昭和47年以降の路線バスに関しても自分の中で体系的な理解できるまで、手探りで5年は掛かったと思います。 それでも、先輩諸氏に比べれば、いくらかでも書籍があっただけマシな状況だったと・・・。
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hiro_hrkz at 2006-05-01 21:01
それゆえ、バス趣味はマイナーかつコアな世界だったと思います。
よくバス趣味について「知り合いの知り合いは自分の知り合い」なることが言われましたが、そういうかなり狭い範囲の趣味であるわけです。ネットの影響で情報と趣味者が爆発的に増えた現在も、趣味サイドで体系的な分類法があるわけでもなく、個々が個々の経験に基づいた範囲でバスを紹介しているに過ぎません。某BM誌(昔も今も)は、まさにその文法上に存在するわけです。 まあ、趣味はメジャーになるゆえの弊害というのも大きいので、あえてマイナーでもいいのか?と思います。ただ、逆に数の力をある程度発揮している鉄道趣味では、減ることによる弊害も大きいかと。
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ひぐらし
at 2006-05-02 02:07
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う~、ウチは四方を線路に囲まれているかわりに、バスは1時間に1本、乗るのは年にいっぺんあるかどうかという、広瀬さんとは逆の環境のせいか、バスは入れ込む余地がないですね…。
鉄道とはまた一味違う移籍の実態など、非常に興味深いなぁ、と常々思ってはいるんですけど。自家用が路線車に化けたとか。 とりあえず、バス趣味は受身に徹したほうがいいかな。自分の場合。 上の広電バスは、確かに都バスにこんなのいたなぁ、という程度が私の認識です。確か、最後の木床車だったような。
皆さん、こんにちは。
それが正しいか間違いかは別にしやっても、 ネットや本屋で簡単になんやしの情報が手に入るようなった分は楽になりましたね。 ただ、間違いを間違いと認識せんとあかんのんが…。 後は、どれほど飲み込めるか。もしくは、のめり込むか。 小生の近隣を走るバスは範囲は広いのんに本数は少ないと。 もちろん、神奈川県辺りの某巨大会社とは違い年数両の導入やで、毎年何かが変わる。 しかも、セコハンまで(原則、西武に限る)…えらいわ。 ちなみにセコハンの出元を見分ける方法。 確実に通用するわけやないけんど、元の事業者の名残りが。 例えば、西武→近江は彩の国さいたまステッカー。大阪市→京都交通は座席モケットとフォグなし。南海→帝産は後バンパー中央ナンバーとモケットと黒色メトロ窓などと…。
ここでは初めまして。
バスの情報は難しいですね。 自分の場合、鉄道の掲示板やそのオフ会に参加していて、その中でバスに詳しい人がいて、それでバスに関心を持つようになりました。 ただ先日茨城交通に乗りに行ってきましたが、那珂湊駅の反対側に茨城交通のバスの車庫のバスにカメラを向けるのは、同業者の中で自分一人でした。やはりバス趣味は少数派なんでしょうね。しかも鉄道趣味との兼業者が半数以上でしょうし。 シャーシと車体の関係は見分け方が難しいですね。最近のBMはそのあたりも多少書いてますけど、まだ色々ありますね。 バスのクーラーはかなり難しく毎回苦労しています。これは日野-電装、三菱ふそう-三菱重工、いすゞ-ヂーゼル機器→ゼクセル→サーモキング、日デ富士-富士が基本だと思いますけど、それ以外が少なからず有るわけです。ただ日野車に電装以外のクーラーが載っていた例はあまり聞きませんけど。
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hiro_hrkz at 2006-05-06 21:02
stakenakaさん
はじめまして。 鉄道趣味者とバス趣味者の人口差については、以前、 下北交通の記事(http://caw99100.exblog.jp/1885464/)でも書きましたが、顕著ですね。鉄道趣味者でも国鉄~JR趣味者に比べれば、地方私鉄ファンなどは弱小勢力もいいところですが。 いずれ、このあたりのことは改めて書いてみたいと思います。 |