地方私鉄でも、昭和30年代であれば新車を登場させていたところが多数あります。
それは、ナローゲージでも同じですが、大半が昭和40年代に廃止になったため
短命に終わったものばかり。
その中で、三重交通4400(近鉄ク202)が今でも残っているのは、嬉しいことだと思います。
1959年日本車両製の3車体8軸の連節車。神鋼電機の垂直カルダン駆動を採用した車両でしたが、その機構の複雑さがアダとなり、1971年には電装解除。その後、北勢線近代化で総括制御ができるモ270が登場した1977年に、片側の運転台が復活し、現在に到っています。
垂直カルダン駆動を採用したが故に、台車のある部分の床が高くなっており、その前後は傾斜がついています。またドアには1段のステップがついているのが特徴。
このあたりは実際に乗ってみないと解りませんが、設計に苦心した跡が伺えます。それほどまでに新機軸に貪欲だったとも言えましょう。
近畿日本鉄道北勢線 ク202 2002年4月 六把野~北大社
三岐鉄道に移管後、随分変わっている様ですので、暫らくぶりに乗ってみたいものです。