北海道の観光地で、近年、2階級?特進を果たしたのが旭川市。
その原動力となっているのが、旭山動物園であることは周知の通りです。
その旭山動物園のある旭山公園や東川と旭川四条を結んでいたのが、旭川電気軌道の電車でした。1972年に廃線になっています。
この路線は、路面電車でありながら高床式の電車を用い、ホームも高かったのが特徴でした。
数回前にあげた、筑豊電鉄と丁度逆のような感じです。
そして保有車輌の中でエースだったのが、1955年日本車輌東京支店製のモハ1001でした。
旭川電気軌道 モハ1001(保存) 2004年6月 東旭川農村環境改善センター
(北海道旭川市東旭川町上兵村)
丸妻に張り上げ屋根・一段窓という、誠にスマートな車体。その長さと幅は18000×2600mm(連結器間18640mm、最大幅2700mm)という堂々としたものです。台車はNA-5という日車プレス鋼板台車を普通の溶接台車枠にしたようなものを履いています。また、主電動機は60kw×4で吊掛式駆動、制御器は電動カム軸式・・・と高速電車仕様でした。路線の改良などが計画されていたのかと勘ぐりたくなりますが、結局、この1両で終わってしまいました。
そういえば、旭川電軌の車輌は、軌道線ながら排障器を持っていませんね。
このあたりは、同じような路線であった北陸鉄道金石線あたりと異なる点です。
この車輌は、廃線後も大切に保存されてきました。現在は、旭山公園の手前にある、東旭川農村環境改善センター(旭川市立旭川小学校の南側)で保存されています。