北九州市までくれば、もう関門海峡は目の前。
ということで、今回のお題は下関を中心にバスを走らせるサンデン交通です。
かつて、国際興業の移籍車(路線車)は系列事業者・・・正確に言えば、岩手県交通と秋北バスにしか存在しませんでした。その頃の都市部では長めの12年使用でしたから、当然といえば当然でしょう。余りは海外に輸出されたものもあります。その後P-LT/LVの移籍期には、同じ系列の山梨交通と十和田観光電鉄が加わるのですが、ここで起きたサプライズが系列外の那覇交通へ4台が移籍したことでした。これは、話題になったものです。
そして、更に時間は流れ1993~4年式が廃車になると、様々な事情で、軸距5.0m級のU-LV324Lは系列事業者には殆ど移籍せず、系列外へ移籍するようになります。国際興業では標準的な軸距4.67m級も加わり、移籍先の数も、あっという間に増え、北は青森から南は沖縄まで見られるようになるとは・・・時代は変わったのですね。
その移籍車を沢山受け入れた事業者の一つがサンデン交通です。
やはりU-LV324Lが数種類在籍しています。

まずは、1993~4年に入った逆T字窓の車両。
国際興業バスの特徴である方向幕周りの青色はLED表示機になってもそのままです。
窓をスモークフィルム張りにしてあるのは、カーテンレスが標準の関東地方のバスが、山陽~九州に移籍した場合によく見られるものです。同じ温度でも西日本は陽射が強い感じがしますね。

こちらは、同じ逆T字窓でも都内向けに入ったワイドドア仕様車。かつて、都内で見たときには豪華に感じたこの仕様も、西日本に来ると、いたって標準的(あるいはそれ以下)に感じられます。

そして、1995年に入った2段窓仕様の車両。今回はワイドドア車しか見かけませんでした。
前中引戸タイプが来ているのかどうかは不明。

最新の移籍車がこちら。KC-になりました。
国際興業は軸距4.67m級が標準だったところに、軸距5.0m級を投入し標準としていくつもりでしたが、
いすゞがU-からKC-に移行する際に軸距設定を整理たしたため、あえなく軸距4.8m級の一種に再統合されてしまいました。しかも、この後は中型主体になるなど迷走を重ねますね。
KC-の時期には他の事業者でも見られた現象で、今後移籍車市場で大型車の玉数不足に陥るだろうと言われる所以だったりします。
この車両は屋上に丸型換気扇がついています。
従来サンデンへの移籍車は屋上についているものをみんな外してしまうことで有名でしたが、
最近は、そういう改造をしないようですね。
ちなみに下関では、もと相鉄の7Eが本当の目的だったんですが、やっぱりというかなんというか撮影できず。
普段の行いが相当悪いようですね(苦笑)。
(1~3枚目) サンデン交通 いすゞU-LV324L +アイケー
(4枚目) サンデン交通 いすゞKC-LV380L +アイケー? いずれも2009年5月 山口県下関市