廃止されたJRバス関東の高萩市周辺の路線を代替運行している椎名観光バス。
ここの路線用車両は、JRから譲渡されたもののもありますが、主力となっているのは
独自の移籍車両のようです。
このうち、高萩駅起点の路線では、この三菱製中型車が主に使われています。
・椎名観光バス 三菱U-MK218F +MBM 2009年8月 茨城県高萩市
さて、この車両。どこからやってきたのか?ということが、長らく謎でした。
某誌では、もと鳴門市営などと書かれていましたが、同者にこのような仕様の車両はおらず、存在したとしても、こんな車両を手放すはずもありません。
私も2007年末に見たときは、正体は解らずじまいでした。
今回、改めて現物をじっくり眺めたところ、どうやらもとは四国は高知県香美郡香北町(かほくちょう、2006年の合併で現在は香美(かみ)市)の80条バスであることがわかりました。
椎名観光の路線車は、もとの事業者の塗装をベースに帯の色だけを青に変えていることが多いのですが、この車両もやはりそのようで、窓下の帯の部分から一部オレンジ色が見えているところがありました。
香北町のバスの画像は殆どないようですが、なんとか探し出したところ、車種は異なりますがクリーム地に窓下はオレンジ色の帯が二条、裾はベージュ色で、これを覆い隠すように青く塗られたとすれば合点が行きます。
香北町の80条バスは、もとはJR四国バスの大栃線(土佐山田~大栃)の支線を代替運行したものだそうで、「JRの代行」という繋がりに何か因縁めいたものを感じます。