首都圏のローカル電鉄の一つではあるのだけれども、
どうも足が向かないのが、箱根の登山電車。
いやまあ、小田原まで行ってしまうと、そのままバスを求めて伊豆方面へ行ってしまうのが常なので。

・箱根登山鉄道 モハ114 1997年7月 入生田
モハ3形モハ114が廃車に際し、青とクリームの旧塗装に直されたときのもの。
こんなことでもなければ出向かなかったわけですが、いまやこんなことがあっても行かなくなってしまいました。
気がつけば、小田原~入生田からレールが1本なくなっているし・・・。
さて、この車両。1935年製で、当時の形式はチキ3。
チキ1(のちのモハ1形)・チキ2(のちのモハ2形)は車体は国産なれど、下回りは前者が米国WH製の機器にブリル27E-2台車、後者がスイスBBC製の機器にシュリーレン板台枠台車でしたが、こちらは下回りを含めて国産。
車体は川崎車両、制御装置は芝浦製作所の電磁単位接触器式RMK-106B、空気制動は三菱SME、台車は川崎の板台枠という組み合わせで、これら機器類の組み合わせは現在に至るまで箱根登山鉄道旧型車の標準となっています。空制はWH系、制御はGE系ということですね。

そのうち台車は、1975年に東急TS110-Aに交換されました。
コイルバネを用いた揺れ枕式で軸バネがウィングバネという、比較的オーソドックスなものです。
今回見直すまで気がつきませんでしたが、平軸受でコロ軸化されていないのですね。
特殊な路線事情ゆえのことだったのでしょうか?