秋田県県北の大館鹿角から能代山本を縄張りをする秋北バス。
国際興業グループの事業者で、東北のグループ3社では最も早く傘下にはいっています。
そんな事情もあり、現在同社を走っているバスの多くは、親会社からの移籍車。
最近は、国際興業時代のままの塗装なので、「大宮を旅立って4時間後、10年前の大宮にたどり着いた」なんてのもあながち誇大な表現でもなかったりします。

・秋北バス いすゞU-LV324M +アイケー 2010年9月 秋田県能代市
そんな中、能代にいたのがこの1台。
国際興業新塗装のキュービックバスですが、その長さや窓配置からわかるように、もと淡路交通の車両です。車内は、橙色でチェック柄のモケットなど、大きく手を加えられてはいない模様。
「・・・ん、淡交のLVの移籍先に秋北は無かったような・・・。」
と、思われた方。正解。
この車両、親会社経由でやってきた多重移籍車です。

・国際興業 いすゞU-LV324M +アイケー 2007年7月 埼玉県飯能市
走っている地域が地域だけに、移籍車両とは無縁と思われた国際興業ですが、2003年に突如、淡路交通の路線車両を購入したことには驚きました。まあ、そのちょっと前あたりに、経営が悪化したMBCラインが放出した高年式の貸切車や、訳ありで1年ちょっとで廃車になった江ノ電のLVを買ったりしてはいたのですが・・・。
大半はKC-LVで、特送用として使われましたが、1台だけU-LVも入り、こちらは飯能営業所で路線用として配置されました。この車両が、今般、秋北へ再移籍したわけです。
国際時代の画像と見比べると、LED表示機を再び方向幕に戻していることがわかりますね。