空気バネの貨車として、一部で有名になっている車両。
ようやく実物を見ることができました。


・近江鉄道チ11(上)、チ12(下) 2011年4月 彦根
近江鉄道のモハ505・クハ1505を流用しチ11、チ12としたもの(・・・505Fは例によって例のごとく書類上は800系に「改造」されたはずなので、この車両の車籍は一体なにを継いでいるのか?)。
種車の関係で、空気バネの住友FS40台車と、全電気指令ブレーキとなっていることが特徴で、これは既に報じられているとおりです。なお、実際には空気の供給ができないのでエアサスは死んでいるはずです。
ところで、最近の電車など旅客用車両を、こんなふうに車体を撤去して長物車や無蓋車にするのは珍しいですが、
昔は割りとポピュラーなもので、国鉄でも戦災復旧車のサル9400なんてものが存在しました。
こういう改造が行われなくなったのは、車体強度を保持する構造が変わったため、台枠だけでは強度を保てなくなったのがその理由。
このチ11、12の場合、床下を見ると、魚腹台枠の如き補強材が取り付けられていますが、もともとの台枠もそれなりの強度がある、昔ながらのものであるはず。
以前、話題にしたことがありますが(・・・このときに頂いたコメントを読むと、いま思えばちょうどこの車両をつくっていたのですね)、近江500形は長さの割りに重たい車両で、台枠も古い工法でつくられています。・・・ひょっとしたら何か別の車両のものを流用・改造しているのかもしれません。