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イスタンブール 新型路面電車とライトメトロ(その2)
イスタンブール 新型路面電車とライトメトロ(その2)_e0030537_2051485.jpg
・イスタンブールの郊外を走るT4系統  2011年7月 ウルヨル・ベルチ(Uluyol/Bereç)

2007年に、もうひとつ新しい路線が開業します。
これが城壁の外側から、北西へ向けて伸びるT4線です。
まず、メトロバス(BRT)と接続するエディルネカプ(Edirnekapı)からメスジディ・セラーム(Mescid-i Selam)の間が開業、2009年にエディルネカプからデオドシウスの城壁に沿ってトプカプ(Topkapı)まで延長され、T1系統およびM1系統と乗り換え可能となりました。最も、この区間、駅と城壁以外なにもないようなところで、余所者にはなにかと中途半端な路線という印象になりました。

この路線は、道路中央のセンターリザベーションもしくは深さのごく浅い地下線で構成され、純粋な併用軌道はない模様。一部区間には信号が設置されているものの使用されておらず、地上駅の入り口もただの踏み切りですから、軌道の扱いとなっているようです。従って、速度感はM1系統とT1系統の中間といった感じでした。

この路線には数種類の車両が使われています。
イスタンブール 新型路面電車とライトメトロ(その2)_e0030537_21494989.jpg
・イスタンブル運輸(T4系統) 518 2011年7月 エディルネカプ(Edirnekapı)

M1で使われているのと同じ500番台車。ここでは3編成連結した6連で使用されています。
T1の低床化であぶれたものでしょう。下回りはスカートで覆われているのがM1の車両と異なる点です。また一部車両は上の画像の後側の車両のように、塗装が変更されています。
T4の地上区間は、このように車道との間は金網があり、架線柱はセンターポール式であるため、撮影は苦労しました。

一方、最も見かけたのは、この車両。
イスタンブール 新型路面電車とライトメトロ(その2)_e0030537_2214148.jpg
・イスタンブル運輸(T4系統) 328 2011年7月 フェティフカプ(Fetihkapı)

韓国・現代ロテム製の300番台車で、2008年に34編成が投入されています。
(参考 http://www.rotem.co.kr/Eng/Business/Rail/Railroad/Product/rail1_pop11.asp)
500番台と同じ2車体3連節車で、やはり片運転台車。ただし連結面の造形は異なり、運転台が無い側は切妻になっていて、収容力をアップさせているようです。
イスタンブール 新型路面電車とライトメトロ(その2)_e0030537_2212165.jpg
・イスタンブル運輸(T4系統) 327、331 2011年7月 フェティフカプ(Fetihkapı)

同じトルコのアダナや、フィリピンのマニラLRT1号線の1100番台車の流れを汲むスタイルです。
電装品が、どこで製造されたのかは、調べたもののよくわかりませんでした。
しかしまあ、国電、T4、それからM2の電車などなど・・・現在、トルコの鉄軌道では韓国勢が非常に強い状態になっています。

このほかに、ケルンから来た200番台の車両も3重連で使われていますが
見かけたのは1度だけ。
イスタンブール 新型路面電車とライトメトロ(その2)_e0030537_22405979.jpg
・イスタンブル運輸(T4系統) 213  2011年7月 ラミ(Rami)~ウルヨル・ベルチ(Uluyol/Bereç)

ところで、これら3系統のうち、LRTとして分類されるのはどれでしょうか?
現在の日本ではLRTは近代型路面電車と思われているので、T1となるでしょう。実際、そのような記述も見かけます。しかし、世界的にはM1かT4こそがLRTとして扱われています。
路面電車を元に専用軌道化や信号設備の改良で高速化と輸送力の増強を果たしたのが、ドイツのシュタットバーン。その英語圏での応用例である小型電車を用いた高速軌道こそが、本来のライトレール(LRT)あるいはライトメトロです。私はT4に乗ったとき、フランクフルトのシュタットバーンを連想しました。
また、M1は、トルコ語でハフィフ・メトロ(Hafif Metro)といいますがHafifの意味は「軽」、つまりライトメトロをトルコ語で表現したものになります。
http://www.lrta.org/world/worldp-t.html#TR

最後に、新市街を基点とするM2ですが、第3軌条集電式のヘビー・メトロです。
しかし、全線地下ということもあり撮影していません。
ここまで書きませんでしたが、実は基本的にトルコの地下鉄と国電は駅での撮影を禁止しているとの情報があります。私も一度注意を受けて撮影を中止しました。シルケジやハイダルパシャ、あるいは観光客風情が数枚撮る分にはあんまり言われないと思いますが・・・。

とはいうものの、思わぬ形で撮影できました。
イスタンブール 新型路面電車とライトメトロ(その2)_e0030537_236010.jpg

アジア側にある埠頭に陸揚げされた地下鉄車両で、海を描いた外装が印象的です。
ちょうど、渡船から見える場所にあったので思わず撮影しましたが詳細は不明。
架線集電式なのでM2ではなく、現在建設中のアジア側の地下鉄の車両かもしれません。
まもなくデビューすることでしょう。
by hiro_hrkz | 2011-08-06 23:10 | 鉄道(海外) | Comments(4)
Commented by ひぐらし at 2011-08-09 10:20 x
この種の電車は、日本だと江ノ電位なのがちょっと意外にも思えます。例えば舎人線を1372mmゲージLRTにしたら、このロテムの電車みたいなのになったのかな、と。
Commented by hiro_hrkz at 2011-08-09 23:19
>>ひぐらしさん
状況としてはフランスと日本が近いんでしょうね。路面電車はあるけどシュタットバーンはなくて、AGT(VAL)が幅を利かせているという点は。
舎人線が普通の電車だと、マニラやクアラルンプールのLRTになりそうですね・・・そういえば、マニラには日車・近車製の車両が走っていますね。
Commented by wonderfulscarlet at 2011-08-10 15:56
こんにちは。
世界のあらゆる分野で韓国勢の進出が目立ちますね。あくまでも個人的な感想で恐縮ですが、その1に掲載の車両も欧系のものは古い物も、最新物も、デザイン的には街並みに不思議と馴染んで見えてしまいます。一方、今回掲載の韓国車は、なぜか微妙に見えてしまいます。前記事の国鉄車両のあの丸いデザインは違和感無く見えますが、この路面車両は正直、価格が一番の決め手だったんだろうなぁと思ってしまいます。余談ですが一枚目の写真の右に写っている方、何気にポーズをとっているのがお茶目ですね(^^)レッドライン
Commented by hiro_hrkz at 2011-08-11 03:41
>>レッドラインさん
もし、微妙な感じがするのであれば、その理由に韓国の鉄道車両で小型車の生産数が少ないということが挙げられるかもしれません。
 値段云々に関しては、資料を持ち合わせていないので、なんともいえませんが、そこそこの性能でそこそこの値段なら、安さは大きな武器ですね。
それにしても、次は超高速鉄道の車両が韓国ライセンスのものになるとか、国鉄電機がROTEM製だとか・・・韓国勢の車両が優勢なのが、現在のトルコの鉄軌道の情勢のようです(・・・電機品については別ですが)。