
・アジア側 カドゥキョイの繁華街を走るトラム 2011年7月 キリセ(kilise)
イスタンブルのアジア側の市街地カドゥキョイにも、短い路面電車が存在します。
2003年に開業したもので、軌間1000mm・全長2.6kmの1方向単線ループ式。
日本の市街地循環コミュニティバスを電車に置き換えたような感じです。
運営は、イスタンブル市営(iETT)です。
さて、この路線を開業するのに当たって用意されたのは、ドイツの中古車。
それも旧西ドイツの車両ではなく、東ドイツ製のゴータワーゲンとレコワーゲンと呼ばれる2軸単車です。
2004年にベルリン東郊の
ヴォルタースドルフで使用されているものを見ましたが、なにせタトラカー導入前の主力車種なので置き換えが進み、ドイツ国内でも既に貴重なものとなっていました。
思わぬ再使用例といったところでしょうか。


・2011年7月 チャルジュ(Çarşı)
以前は欧州側新市街のノスタルジックトラムと同じ赤と白の塗りわけだったのですが、
ご覧のように全面広告車となっており、車番がわからないの状態となっています。
イエナ(Jena)からゴータ(T57)5両とレコ1両、シェーナイヘ(Schöneiche ベルリン東郊)からゴータ、レコ1両づつが移籍し合計8両が在籍しましたが、うち3両は同じトルコのブルサ市(Bursa)に譲渡されたようです。なお、画像の車両はいずれもゴータワーゲンで、レコのほうは側面の窓が4枚になります。また、車両の細部(バンパーやドアの取っ手など)から、恐らく上の画像の車両が元シェーナイヘで、下が元イエナと思われます。

路線は、埠頭に最も近いチャルジュ附近は幅のある道路の路肩軌道ですが、そのほかは、たいした道幅もない道路に単線の軌道が敷設されています。しかし2.6kmという全長の割りに、繁華街を通り、植え込みのある広場をクランクし、海へ向かう路地の坂道を降りて、公園脇の街路樹の下を進み・・・と変化に富んだ楽しいの路線です。

このように、それなりの距離と地形的なアップダウンがあるため、新市街と同じノスタルジックトラムという位置づけながらも、一般の利用者もおり(そもそもアジア側は観光客が少ないのですが)、実用性も兼ね備えていると感じました。
電車は2両使用で、一応は7分間隔らしいのですが、実際には繁華街の狭隘路を走る為に、運行もムラになりがちで、15分電車が来ないと思ったら5分後に次の電車がやってきたりと、そんな具合でした。
車庫は、イド・イスケレ(İDO İskele)電停の近くに2線のクラがあります。
ここの側線には、未改造の電車が2両ほど留置(放置?)されていました。

系統番号は「88」、そして見覚えのある塗装。
シェーナイヘの車庫で見たレコ車とゴータ車そのものでした。
思わぬところで、思わぬ再会。
ブルサに譲渡した分の穴埋めなのでしょうか?
現状では5両でも充分で、再起は微妙と思います。
それにしてもゴータやレコが走るのは奇しくも、ヴォルタースドルフ、ナウムブルク、バートシャンダウ、シュトラウスベルクと、短い路線ばかりですね。また、それが非常に合っているとも感じます。
参考サイト:
http://home.arcor.de/heuer.c/gothawagen/museum/museum.html
http://home.arcor.de/heuer.c/Fotos/museen/Istanbul/istanbul.html
http://www.drehscheibe-foren.de/foren/read.php?5,5316678
http://www.tram-info.de/wagenp/jena.htm