旧型車が使われていた時代の日立電鉄。
ワンマン化後は、ラッシュ時に走る車両と昼間走る車両で異なっていました。
おかげで、東京から日帰りで行こうとすると、大概は昼間専用車にしか当りませんでした。
そんなこともあって、日立電鉄の旧型車というと、この電車を思い出される方も多いことでしょう。
・日立電鉄 モハ16 (上)1989年4月 川中子 (下)1996年8月 久慈浜
日立電鉄モハ13形13~16。あらためて書くまでもない車両でしょう。
もとは相模鉄道が1935年に汽車会社で製造した電気式気動車のキハ1000。相模線が国家買収された際に神中線に転属し、1943、1946年に電車化改造されたのち、早くも1948年には日立電鉄に譲渡されています。
前面上部が斜めになった独特とスタイルでしたが、1965年に切妻化され、奇数車が鮎川側、偶数車が太田側に貫通路が設けられました。客用の窓の幅が900mmで、他に例の少ないサイズとなっています。
13形同士の2連もあったのですが、ワンマン化後は、専ら単行用となっています。
さて、今回、改めて、この車両を取り上げようと思ったのは、下回りについてちょっと思うことがあったので。
床下機器をよく見てみれば、国鉄のCS-5制御器がついているではありませんか。日立系の会社に芝浦系の機器がついているのは置いておくとして、全長13500mmの車両には、ちょっと大きい感じもします。
問題は、リプレイスされたのがいつだったのか・・・ということなのですが、切妻になってから西武所沢工場に何度か入場したことがあるので、果たして、そのタイミングだったのかどうか。
そして、主電動機は端子電圧300Vの52.5kwが2つ・・・といことは永久直列だったわけですね。
そうなると、直列5段・並列4段のCS-5は、適材ではないようにも感じるのですが・・・。
ちなみにブレーキは自動ブレーキ(AMM)。
単行用としては重装備な感じもしますが、最大4連があった同社では、理にかなっているのでしょう。