南伊豆東海バス 日野U-CG3KSAU +東特 「トロピカーナ」
現在、観光用路線を中心に全国各地で特別ボディのバスが運用されています。
この種の車両をいち早く導入したのが伊豆半島の東海自動車で、1989年に伊東駅とシャボテン公園を結ぶ路線にレトロ調の「リンガーベル」を2台投入しました。これは非常に好評で、翌1990年に2台を増車。そして1991年には、伊豆急下田駅~石廊崎を結ぶ路線に「トロピカーナ」を2台投入しました。

・南伊豆東海バス 日野U-CG3KSAU +東特 1999年12月 静岡県下田市

・南伊豆東海バス 日野U-CG3KSAU +東特 2002年1月 静岡県下田市
日野のセンタアンダフロアエンジン・フレーム付きエアサスのシャーシ(軸距5600mm)に東京特殊車体が架装したのは、リンガーベルに同じ。
しかし、レトロ調のリンガーベルと打って変わって、こちらは高い天井に、天地寸法の大きな窓を持つ明るい雰囲気の車両となりました。なお、この車体高を利用して、側面の方向幕が、扉の上部にツライチであるのも面白いところ。台湾あたりに行くと、よく見かけますが。
東海バスでの成功もあって、全国各地に特別ボディのバスが増えますが、その多くが日野CG+東特という組み合わせになりました。これは、センタアンダ+フレームつきシャーシであるほうが車体のデザインに自由度が高いということでもあるのでしょう。
たとえば、エンジンがリアにないため、車内は後端まで同じ床高さにできます。また、後端部の設計も自由が利きます。トロピカーナではリアにも側面と同じ高さの窓を設け、展望が利き、また開放感あふれる車内となっています。
これら特別ボディのバスはU-の時代は大型が多かったものの、KC-以降は中型が大半となりますが、そこでも日野+東特が大半であるのは、実績ゆえなのでしょう。
一方、車体に関して言えば、このような南国調のもののフォロワーは殆ど無かったのですが、窓の上辺が孤を描くタイプは、多くの車両に受け継がれてゆくことになります。
余談ですが、このトロピカーナ。
決して無名の車両ではないと思うのですが、検索してもあまり画像が出てきません。
それは、やはり走っている場所が時間的にも金銭的にも遠い場所だったからなのでしょうか。
・2019.3.12 画像を交換しました。