韓国・ソウル首都圏の通勤電車のうち、国鉄(鉄道庁→鉄道公社)が運営する路線は
現在7系統9方向(京仁・京釜・京元、一山、安山・果川、盆唐・水仁、中央、京義、京春)ありますが、12年前の時点では、未だ前例で先にあげた方から4系統6方向のみで、その延長も今に比べれば短いものでした。
その時に、撮影した電車を、今日は取り上げたいと思います。
当時の鉄道庁の通勤電車は、地下鉄1号線に直通する京仁・京釜・京元線の電車と、直流専用の一山線、それ以外に分けられていました。この「それ以外」というのが、地下鉄4号線に直通する安山・果川線と、離れ小島で開業した盆唐線の車両で、2000番台(2030~)が割り振られていました。

・大韓民国鉄道庁 2156 2002年12月 衿井 (금정・大韓民国京畿道軍浦市)
1993年に登場したもので、車体は、同年に一山線用に製造された3000系と同じ、いわゆる「西武6000顔」を持つ、ステンレス車体となっています。まだ経済危機による統合前なので、韓進または大宇製です。
制御方式はVVVFで、東芝もしくはそのライセンス生産を行った韓国の宇進産電製。
3M3Tの6連か5M5Tの10連となっています。
安山・果川線は、地下鉄と直通する関係で交直両用となっていますが、盆唐線は交流専用とのこと。
いずれにしても、交流対応の機器があるうえにダブルパンタなので電動車の屋上は賑やかなことに。
のちに、これとほぼ同じ構成で京仁・京釜・京元線用に5000系が作られています。
京仁・京釜・京元線の車両が緑と黄色の鉄道庁標準の色を使っていたのに対し、こちらはオレンジ色主体と対照的でした。しかし、鉄道公社になってからは、水色や黄色、青をべったりと塗ったものになりイメージがだいぶ変わりました。番号も6桁番号(341***または351***)に改番しています。
ところで、ソウル旧駅舎の2階に、富谷(現在の義王)駅近くにある鉄道博物館の分室が設けられていました。ここに、2000系の大型模型があったのですが、パンタグラフは後て適当につけたものらしく、あらぬ場所についていました・・日本ならスグにツッコミが入るのでしょうけど。