静岡県は浜松と磐田の中間、天竜川の東にあったのが磐田郡豊田町。
平成の大合併で、2005年に磐田市の一部となっています。
町域の南を走っているJR東海道線は素通りしているだけでしたが、1991年に豊田町駅を設置。
1997年10月からは80条バスで、町域循環バス「ユーバス」の運行が開始されました。
このときに投入されたのが、前年に発売されたばかりの日デRNでした。




・磐田市(80条) 日デKC-RN210CSN +富士8E 2008年8月 豊田町駅
それぞれ「ゆや号」「ニッセ号」の愛称が付けられた2台は、いずれも1997年8月製ですが、外装が異なる故か富士の製番は別番台になっています。
側面方向幕は中扉後ろに設けられていますが、基本的に運用は系統固定であり、ゆや号は「西回り」、ニッセ号は「東回り」と表示しているだけ。前面方向幕に至っては愛称名が固定表示されているだけで、これを撮影したのちに方向幕をやめて、ステッカーをべったり貼ったものとなったようです。
運賃100円ながら、国内ではじめてICカードを採用したことも話題となりましたが、これは磐田市合併後の2006年に廃止されています。
なお、「ゆや」とは、
平家物語にも登場する熊野御前(ゆやごぜん)と長藤の伝承にちなんだもの。
一方、「ニッセ」とは、ノルウェーやデンマークに伝承される妖精のことで、
豊田町が1991年に制定した「ニッセの郷」構想に由来しているようです。描かれているのは「ニッセちゃん」なるキャラクターだそうで・・・。