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今年もよろしくお願いいたします。
2015年/平成27年。ひつじ年。
今年1月のバスの表紙は、一昨年が3E、昨年が4Eでしたので、今年は当然ながら「15型E」・・・5Eで。
拙サイトが拡充するキッカケとなったものなので外せません。
車種はどうしようかと考えましたが、数ある5Eの中でもいちばんのお気に入りだった大分バスのP-HU275BAを選んでみました。日野+富士で、メトロ窓・エアサス・高出力・ハイバックシートという特徴ある車両です。
一方、鉄道のほうですが、「2015」でも「27」でも思い浮かぶネタが無く、しからば「未」か「羊」は無いかと探しましたが、十二支の中で唯一、駅名になっていたないのがヒツジ。では、十干はどうだろうか・・・2015年は「乙」!
あるものがピンときたので、年末に撮影してきた次第。

東京都電の電動貨車、乙1形乙2です。
都電で乙とは無蓋電動貨車のこと。余談ですが、甲は有蓋電動貨車(400形を転用した甲400など)です。
乙1形は1941年に、乙10形の台車を利用して2両が局工場で製造されました。
最大寸法が長さ7650×幅1980×高さ3453mm 自重5tというミニ車両で車体は木製。
2両とも戦火を逃れ、乙1は三田車庫に在籍していましたが、あまり使われることはなく1967年12月除籍。一方、乙2は荒川車庫に配置され専用軌道の保線等で使用されたあと、1971年3月に除籍。そして、文京区の神明町車庫跡につくられた公園に保存され現在に至ってます※。
通常、こういう公園の路面電車といえば旅客車が選ばれる中(とりわけ都電の場合、保存車は6000形が殆ど)、なにゆえこれが選択されたのかは不明ですが、貴重な個体が残っていることはうれしいものですね。


さて、この車両、鉄柵にきちんと囲まれているのですが、おかげで全体像を撮影するとなると至難の業。みなさん四苦八苦されているようですが、私も、柵の中にカメラだけ入れて、18ミリのレンズでノーファインダーで格闘すること〇〇回。なんとか撮影できたものをトリミングしたのが冒頭の1枚になります。
木造車体の屋外保存というのは非常に心配されるものですが、1982 年10月に木部を全部新調したそうです※。その後も手入れは随時行われているようで、たとえば前面幕板部分の素材は、明らかになにか別の健在が使われているようです。

それでも、片側のキャブの外板が外れかかっていたりするなど、痛んでいる箇所も幾つか見られます。
なお、集電装置はビューゲルですが、本来の場所から外され、荷台におかれています。
たしか、20年前に見に行ったとき、既にそのようになっていた記憶が。

説明板も柵に取り付けられています。
が・・・・

乙がZになっています。なんだか21世紀のネットスラングを先取りしている感が(笑)。
この手の看板は説明が目茶苦茶なことが多い中で、正確な内容になっていますから、非常に惜しいところです。
当時既に、甲乙丙・・・という言い方はピンと来なくなっていたのかもしれませんね。
もっとも、都営バスに興味を持ったガキは、路線図を見て「門19は甲乙だけじゃなくて丙丁」もあるんだ・・・などと言って、高齢者にびっくりされたわけですが(←体験談)。
・東京都交通局(都電) 乙2(保存)
いずれも2014年12月 神明町車庫跡公園(東京都文京区)
※「都電の消えた街・下町編」 大正出版 1983年4月 に掲載の江本広一氏の記述による。