バス趣味の世界に限った話ではないのですが、「日産ディーゼル」のことを略して日産ということがあります。
そうなると「日産自動車と日産ディーゼルは別物! 昔は日産自動車もシビリアンじゃなくて大きなバスを作ってた」と思ってしまうのは、マニアの悲しい性と言うべきか・・・。
そんなわけで、本日は、日産自動車が作ったバスの話で一つ。十年以上続けて来た拙ブログでは、はじめて取り上げるボンネットバスです。
日産自動車がバスを作ったのは1969年までのこと。大型バスといっても、最終的にはボンネットバスと、9m大型サイズのリアエンジンバスだけに終わりました。このあたりは、1974年にバス製造を止めるトヨタ自動車と似ていますね。
ディーゼルエンジンは他社からの供給で、この型式は民生デイゼル→日産ディーゼルのUD3型を搭載していました・・・この点では、結局、日デもニッサンも変わらなかいということになりますが・・・。
・富山地鉄観光バス 日産自動車U690 +西工 1999年6月 富山県富山市
画像の車両は、富山地方鉄道グループが保有していたもの。当然、現役の一般乗合用ではなく観光用途だったようです。
この頃は、現在の富山駅北口広場のあたりに貸切の地鉄観光の営業所があり、そこに置かれていました。
富山観光バスから次の地鉄西部営業所へ移動する途中で、偶然に見つけて撮らせて頂いたのを思い出します。
車体は、ニッサンU690ではメジャーであった富士重工ではなく、西日本車体を架装したもの。
窓の下部がRを描いている点は、リアエンジンのバスと共通の、西工の特徴ですね。
観光用のボンネットバスは、遅くまで現役で使っていた事業者から移籍した事例が多く、これもそんな事例の一つだと思います。
そうなると、高知県交通あたりが思い浮かびますが、真相はいかに・・この手の観光用ボンネットバスは素性が明らかな事例が多いのですが、この車両は画像もあまり出てきませんね。
ついでに、この車両、その後の情報も無く、なんとも謎の車両ではあります。