
歴史ある私鉄ゆえか、旧い駅舎(
例1、
例2)の多かった近江鉄道。
だいぶ消えましたが、いまも健在なのがこちら。有名な物件ではありますが。


米原と彦根の間にある鳥居本駅。
この区間の開業は、1931年で近江鉄道の中では新しいほうですが、
その開業時からあるのが、この木造の洋館風の駅舎です。
撮影は21年前ですが、改修が行われて間もないこともあり、美しい状態でした。
赤い屋根と窓がひときわ目を引きますね。

近江鉄道は私鉄の中では比較的遅くまで(とはいえもう30年くらい前ですが)貨物輸送を行っていました。
鳥居本駅には石油の油槽所が存在し、専用のスイッチャーまでありました。
この頃には、もう面影はありませんでしたが、その代わりに一般の貨物ホームはそのまま残されていました。

ここには、電気機関車と同じ空色に塗られた、ワフ1形がポツンと置かれていました。
多数が存在し、貨物廃止後も彦根などに放置されていたこの貨車。
ここの個体には荒れた雰囲気が無かったのは、この貨物ホームで市が開かれ、その店舗だったか物置だったかで使っていたから・・・と聞いたことがあります。
・いずれも1995年8月 撮影