岐阜乗合自動車 三菱ふそうP-MP218M +三菱 ノーステップ車
日本国内のバスにノンステップ車が本格的に登場するのは、約20年前の1997年のことです。
しかしそれよりも10年以上も早い1984年11月、三菱ふそうが、登場したばかりのエアロスターをベースに前中扉間ノンステップ車を登場させています。最初の1台は名鉄が導入、その後、同社と岐阜バス、京浜急行が続きました。

・岐阜乗合自動車 三菱ふそうP-MP218M +三菱 2000年7月 岐阜駅前


・岐阜乗合自動車 三菱ふそうP-MP218M +三菱 2000年4月 新岐阜
岐阜バスに登場したのは1986年4月のこと、岐阜市内の循環系統専用車でした。
のちに登場するノンステップ車は特別な塗装になったりして床が低いことを特にアピールするものも多数存在しましたが、こちらは登場当時は通常の岐阜バスと、なんら変わらないものでした。
一方で画像は2000年の撮影。連番の2台ですが、どちらも「世界イベント村ぎふ」( 岐阜メモリアルセンターなど、公営の大規模スポーツ施設・会議場の総称)の広告塗装となっています。
70%扁平タイヤなどを採用し、ステップ高35㎝を実現(参考:KC-MP747系が30㎝)。ただし、時代はワンステップ車が普及する前、中扉以降は通常のツーステップなので結構な段差になっていたようです。
ノンステップのエリアは、通常の窓の下に細長い窓を継ぎ足しており、外観上特に目立つ点です。この部分は、いわゆるロングシートとなっており、またタイハウス上には座席はありません。
一方、ノンステップバス用に特化したエアコンなど、当時あろうはずもなく、通常の路線バスと同じタイプを取り付けています。従って、軸間右側面に開口部があいてますが、そこから見える床構造から、なにゆえロングシートが採用されたのかが解るように思います。
当時としては先進的過ぎたのか、結局採用したのは3社で終わり。
導入した事業者でも、他の2社では早々と引退しましたが、岐阜バスでは21世紀になっても暫くは使われたようです。