道東に路線を持つ阿寒バスは日野、ふそう、日デの3メーカーの車両を採用していましたが、この中で日デは数が少なく移籍車ばかり。とくに路線系シャーシのクルマは数えるほどしかありません。
・阿寒バス 日デU-UA440LAN +富士7B 2003年9月 弟子屈(北海道川上郡弟子屈町)
このうちU-UA系は1990年9月製造の1台が移籍しましたが、車体は富士7Eではなく7Bでした。
もとは神奈川中央交通の契約輸送専用車です。神奈中の7BというとKC-UA521への架装例が有名ですが、U-UAはこれ1台のみ(他にU-LVが契約先?から移籍)。
このあたりの年式の神奈中の車両は、廃車時の車齢が市場に出回るクルマに比べてが高いこともあり、一時期的に国内への移籍例が少なくなっています。この車両は契約先の都合なのか12年程度で廃車になったため、移籍することができました。
サスペンションは当時の神奈中(の契約輸送用)としては珍しくエアサスであり、阿寒バスには適した車両だと思います。
移籍にあっては当然、乗合向けの改造をしていますが、前面の行き先表示は方向幕ではなく、ダッシュボードの左側面よりに板を差し込むさ電照式の小さなものが設けられました。
いまも変わらず摩周営業所(弟子屈)に配置されているようです。
余談ですが、富士7E架装の丹頂カラーを見てみたかったなあ・・と思います。
・撮影当時の弟子屈にて。バスセンターとはありますが、既に閉鎖されていました。