東海自動車と箱根登山の日野P-RJ172BA +日野車体
東海自動車が中型車を導入したのは1983年のこと。当初はふそうMKのみでしたが翌年からは日野RJといすゞLRも加わり、以降、自社発注の路線車は中型が基本となります。

・沼津東海バス 日野P-RJ172BA 2002年8月 三島駅(静岡県三島市)
画像は日野の1984年の導入車。合計3台が存在しました。
トップドアにメトロ窓という仕様ですが、このうち扉配置は当時の東海バスの標準。
一方、側窓については、この年のクルマは各社でマチマチ(ふそう:2段窓、いすゞ:T字窓)となっていました。
さて、このP-RJ(RR)_BAと一世代前のK-RJは、マニアから「一つ目」と呼ばれるように、前照灯が丸目1×2灯であることが大きな特徴でした。しかし、なかには貸切車と同様の角目2×2灯を装備するものもありました。

・東海自動車 日野P-RJ172BA 1998年12月 修善寺駅(静岡県三島市)
東海バスの場合、1985~1988年に導入された9台が該当します。
1984年のクルマとは異なるのは前照灯だけなのですが、印象は一変しますね。
殆どが修善寺営業所に配置されていました。

・沼津箱根登山自動車 日野P-RJ172BA 2001年3月 静岡県沼津市
この角目4灯のRJは、同じ小田急系列の箱根登山鉄道にも存在していました。東海道線の駅前で見る機会も多く、こちらのほうがメジャーな存在だったと思います。
東海自動車の車両と異なるのは窓が2段窓であり、またマーカーランプやラインフローファンがない点などがあげられます。
側面の方向幕が前扉と窓一枚隔てて設置されているのは、運転席から左側面の確認をしやすくするためだと聞いたことがあります。
画像は当時、沼津周辺を分社した沼津箱根登山自動車に所属していた車両。
2002年10月に行われた静岡県内のバス事業(箱根登山鉄道直営の熱海地区と沼津箱根登山)の東海バスへの委譲※に伴い、これらRJの中にも東海バスグループに移管されたものが存在しました。
※沼津箱根登山自動車が沼津東海バスに全事業を譲渡。沼津東海バスは沼津登山東海バスに社名変更。
同時に箱根登山鉄道はバス事業を沼津箱根登山自動車に譲渡。沼津箱根登山自動車は箱根登山バスに社名変更。