平成の大合併より前、徳島県は全国でも市の数が鳥取と並んで最も少なく4市(徳島、鳴門、小松島、阿南)しかありませんでした。しかし、そのうちの3市が4条免許の公営交通(バス)を保有していました。公営交通の存在は全国一律ではなく地域的な偏りが大きかったことを示す一例でしょう。
その一つが小松島市。人口5万人以下で離島などでもないのによく市営バスがあったなあ・・と思います。そのためか、市営バスの主力路線は県都徳島への越境路線でした。今回とりあげる2台も徳島市内で撮影したものです。

・小松島市運輸部 三菱ふそうP-MK516J +呉羽 2000年7月 徳島県庁附近
小松島の市営バスは、ふそうが大半で中型車が主力でした。
画像はその一例で、昭和58年排ガス規制のエアロミディ。サブエンジン冷房を採用しています。
型式が示すようにエアサス車でした。
扉配置はこの車両くらいまでが前後扉で、その後は前中扉に変化しています。
それにしても、ふそうの車なのに広告は日野・・・それなりにある事例ではありますが。

・小松島市運輸部 三菱ふそうP-MP618K +呉羽 2000年7月 徳島駅前
一方、こちらは少数派の大型車。角目のエアロスターKです。
やはりサブエンジン式エアコン搭載のエアサス車。メッキ仕上げのバンパーが目立ちますね。
扉配置は前後折戸です。
こちらはちゃんと、ふそうの車にふそうの広告となっています。
しかし、今度は標準床車なのに「超低床車」。もちろん広告内容のキャンターのことなのですが、これまたなんともミスマッチな感じでした。
小松島の市営バスは2014年度末限りで廃止になりました。県内の
鳴門の市営バスは2012年度末限りで廃止になり、残るは徳島のみとなっていますが、こちらも規模は縮小されています。