
香川県内の有名観光地の一つである屋島・・・いや、あったというべきかもしれませんが・・・。今回はその玄関口である、コトデンの琴電屋島駅を取り上げます。昼間なら、瓦町から乗ると、2回目の列車交換が行われる駅です。


現在の琴電屋島駅は、1929年にケーブルカー(屋島登山鉄道)の開業に合わせて移転・新築されたものです。当時は琴電成立前で路線を運行していたのは四国水力電気、また駅名は屋島登山口でした。第2次大戦中は各地のケーブルカー同様、屋島でも休止していましたが、第2次大戦後の1950年に復活。その際に山麓側の駅に名前を譲り、こちらは現在の駅名となっています。

現在も使われている駅舎も1929年築、洋館ふうであるのは当時の流行りでもあったのでしょう。正面から見ると、左右対称で背の高い窓が目立ちます。一方、線路側から見ると手前に石積みのものが見えます。これは新築当時のプラットホームで、志度線は軌道線として作られ、路面電車タイプの車両が運行されていたことを示しています。志度方面のホームは瓦町側に高床ホームを新設したため、このように残ったのでしょう。

2004年10月でケーブルカーが休止(のち廃止)になったこともあり、琴電屋島駅は2005年に無人化されていますが、かつては駅員が配置され、また駅舎内には売店も設置されていました。
この売店の文字類が印象に残るものでした。旧字体の売店の看板は後にコトデンのイベントで売られていたように記憶しています。
コトデンから「ことでん」に代わってからの姿。他の木造駅舎(滝宮、高田、志度等)と同じくし白・ピンク・水色に塗り分けられていますが、それほど毒々しい印象はありません。
・1~2枚目 1998年7月
・3枚目 1994年9月
・4~5枚目 1998年4月
・6枚目 2007年2月 撮影