
・越後交通栃尾線 サハ306(保存) いずれも1995年3月 観音山(新潟県長岡市 以下同じ)
軽便鉄道というと、井笠や頸城といった非電化路線、あるいは現役の三重県の各線を思い出される方が多いと思います。しかし、私が真っ先に思い出すのは栃尾電鉄(越後交通栃尾線)、つまり「とってつ」です。
子供の頃にカラーブックスの「軽便鉄道」と毎日新聞社の「軽便鉄道」を目にしたのが全ての始まりなのでしょう。とりわけモハ209(デッキ付きの電車)は好きでした。種々雑多な車輌がゴチャゴチャつながって走るものが好きなのは、今も昔も変わらないようです。
・・・羽後交通雄勝線、コトデンなんてのもその趣味の範疇ですね。
さて、栃尾線の廃止は1975年、全盛期は1965年くらいですから、1974年生まれの私は当然ながら見ることができませんでした。ということで保存車・・となるわけですが、これも長岡市郊外のドライブインに置かれていたサハ306を見ることができただけでした。


もと草軽電鉄モハ105(→栃尾モハ200)で、1941年日本鉄道自動車製。
同じ頃に作られた、銚子電鉄のデハ101(木造時代)と一脈通じるデザインだと思います。
台車も同じような板台枠なので、いろいろ事情があるのかもしれません。

晩年はHL制御車の中間附随車になっていましたから、保存の際にパンタと前照灯を付けたのでしょう。検査表記では昭和51年(1976年)までとなっていたことに、寂しさを感じました。

この車輌も、撮影後荒廃し、撤去されたと聞いています。
・2021.9.19 画像を交換、追加しました。