宮城交通は1987~1989年に9m大型車をまとまった両数で導入しています。
当時、宮交が新車で導入していたのは、殆どがいすゞ・日デ・日野の3社でしたが、それは9m大型でも同じでした。このうち日野のRTについては
だいぶ前にとりあげたので、今回は残るいすゞLT・日デRPのうち富士重工を架装した車両を並べてゆきたいと思います。

・宮城交通 いすゞP-LT312J +富士5E 2000年4月 宮城県石巻市

・宮城交通 いすゞP-LT312J +富士5E 2001年7月 宮城県塩釜市
いすゞLTはIKと富士の双方が導入され、約20両ありました。若干IK架装のほうが多かったようです。
上の画像は石巻所属の5004で1988年式、下は塩釜所属の5179で1989年式。屋上のベンチレータと換気扇、エアコンのエバポレータが両者間の差となっています。非常口下に開口部がありますが、同じ仕様は八戸市交通部などのLTでも見ることができました。

・宮城交通 日デP-RP80G +富士5E 2000年4月 宮城県石巻市
一方、日デRPは数が少なく7台程度の存在。しかも各営業所にバラけて配置されていたので、なかなか見ることができない存在でした。画像の5401は1989年式。いすゞLTとは似ていますが、エンジン部の開口部や太い窓柱の位置などに差がでています。とりわけ、リアオーバーハングがRPのほうが長い点が注目されます。
これらP-LT/P-RPは、気仙沼、塩釜、築館、石巻、白石、村田など仙台市内とは無縁の営業所で使われていました。導入時の補助金の都合もあって、早めに廃車になった車両が多かったと聞いています。
一方、平成元年排ガス規制の時代になると宮交の9m大型導入数は激減。
自社発注はいすゞLT+富士7Eが2両導入されただけで終わります。


・宮城交通 いすゞU-LT332J +富士7E 2002年10月 白石駅(宮城県白石市)
画像は白石所属の5833で、1992年1月製でした。他に佐沼に1991年1月製の5616が配置されていたとのこと。
P-LT +5Eの仕様を受け継いでいますが、屋上は丸型換気扇からベンチレータに戻っています。

・宮交登米バス 日デP-RP210GAN +富士7E 2002年2月 宮城県迫郡佐沼町
そして宮交の9m大型+富士重工で忘れてはならないのがこの車両。
佐沼に配置されていたこのRPは、もとは所謂「サンプルカー」でした。詳細は
拙サイトをご覧ください。