
・忠孝西路から中華路へと左折する大南汽車。左後は国立台湾博物館鉄道部。
前回に引き続き、日野RKを取り上げます。
今回は、双北で見られる残りの車体、馨盛と鑫威です。
先にとりあげるのは馨盛です。
固亜と同じくヘッドライトは1×2灯ですが、フロント窓下の作りが凝っており、またバンパーも丸みを帯びた形状をしています。
・台北客運、首都客運
・台北客運 351-FZ 日野RK8JRSA +馨盛 捷運永寧駅

・首都客運 890-FS 日野RK8JRVA-KJF +馨盛 三重・徳林寺附近
かつては2扉車がそれなりに在籍していたようですが、現在は台北客運に快速公車用のトップドア車が、また首都・台北の両社にリフト車があるだけです。
リフト車は一般の公車で使われていますが両社ともに2013年導入の2両づつしかありません。また、前回も記しましたが、台北首都グループは一般の公車で運用する3ステップ車が非常に少なく、これらリフト車も休日の稼働回数は少ないようです。
首都・台北の車両は前面に行灯があるのが特徴です。
・大都会客運

・大都会客運 131-FY 日野RK8JRSA +馨盛 捷運圓山駅付近
全て快速公車(937路 )用のトップドア車で、また全車両が2012年の導入です。
前面には首都・台北とは異なり行灯がなく、その分が凹んでいるだけとなっています。どうも中途半端な印象です。
・欣欣客運、大南汽車
・欣欣客運 KKA-0827 日野RK8JRVA-KJF +馨盛 碧潭橋頭

・大南汽車 KKA-0328 日野RK8JRVA-KJF +馨盛 北門
欣欣は2019年に、大南は2017・2019年に馨盛を導入しています。
こちらも行灯はありませんが、前面のプレスは見直されたのか、違和感ない形状となっています。
両者ともに側面最後部の機器スペースの上にも窓があるのが、首都、台北、大都会の採用例と異なる点です。
次に鑫威汽車工業です。
ここの車体の特徴はなんといっても、京劇を思わせるような吊り目のヘッドライト配置です。
ただし一部には例外もあります。
また前扉もしくは運転席直後の窓の下辺が、Rを描いて下に伸びる特徴的な形状になっています。
・三重客運
・三重客運 210-FZ 日野RK8JRSA +鑫威 板橋駅

・三重客運 KKA-1866 日野RK8JRVA-KJF +鑫威 監察院前

・三重客運 KKA-1868 日野RK8JRVA-KJF +鑫威 龍山寺附近

・三重客運 FAB-569 日野RK8JRVA-KJF +鑫威 台北駅東側(中山北路/北平東路)
快速公車のみならず一般の公車でも多数の3ステップ車を運用している三客ですが、その大半は鑫威を架装しています。従って、この前面を見たら三客を連想するほどの存在です。
2扉車、トップドア車の双方があります。どちらも側面最後部の窓は下隅が大きなRを描いています。
・欣欣客運
・欣欣客運 082-FY 日野RK8JRSA +鑫威 木柵・万寿橋東詰

・欣欣客運 817-FT 日野RK8JRVA-KJF +鑫威 老松国民小学

・欣欣客運 352-U8 日野RK8JRVA-KJF +鑫威 捷運景美駅

・欣欣客運 KKA-0397 日野RK8JRVA-KJF +鑫威 市民大道/天津路(高速バス等待機所)
欣欣は断続的に鑫威を選択しており、同社では一番頭数が多いと思います。
ただし、欣欣のRK8JRSAはヘッドライトが吊り目ではなく、固亜や馨盛と同じ角目となっているのが特徴です。このため固亜とは一瞬見分けがつきませんが、こちらのほうがヘッドライトの位置が上にあり、また前面下の造形も異なっています。
側面最後部も社名入りの行燈と小窓で構成されていますが、2016年導入の一部車両のみ三客と同じRを描いたものになっています。
・大南汽車
・大南汽車 KKA-0929 日野RK8JRVA-KJF +鑫威 西門
2014年と2020年に導入しています。
車体の全般的なつくりは欣欣のRK8JRVA-KJFに近いです。
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