
・台北駅の東側 忠孝東路を行く観光路線用の2階建てバス。
今回は、これまでの分類から外れる大型車をとりあげます。
・嘉馬KS330
・大有巴士 KKA-7502 嘉馬KS330-5850 +總盈 東門
自社発注の宇通、わけありの成運を導入してきた大有巴士が2020年から導入している車両。
嘉馬汽車(JIAMA)は台南にある車両メーカーで、貸切車や高速車の実績があり、日本の事業者が輸入しようとしたこともあります(この計画は日本側の倒産で沙汰やみに)。しかし、路線車となるとこれ以外の実績が見当たりません。台湾全体で見ても大有巴士のみが導入しています。
シャーシは厦門金龍、エンジンは大陸の中国重型汽車集団(中国重汽=SINOTRUK)、そして車体は總盈汽車が架装しています。なお1両のみ固亜が架装しています
が、外見にはこれといった差はないようです(ドア側から見ると作りに差がありました)。
軸距5850mm、全長11970mm。
・大宇BC211MA
・台北客運 856-FX 大宇BC211MA +固亜 板橋駅付近

・首都客運 909-U5 大宇BC211MA +固亜 板橋駅

・台北客運 593-U5 大宇BC211MA +固亜 捷運蘆州駅
大宇BC211MAは一時期は日野RKとならぶ3ステップ車の代表的車種でしたが、現在双北では台北客運と首都客運がトップドア車を快速公車で運用するのみです。かつては2扉車も在籍していました。
ノンステップ車のBSの車体は成運が架装しているのに対し、こちらは固亜が架装。2013年までが行灯付き。その後は省略されています。
軸距5800mm、全長11560mm。なお、このシャーシに貸切・高速系の車体を架装した事例も存在します。
・三菱ふそうRM
・大都会客運 KKA-0621 ふそうRM11FN2XE +鑫威 承徳路/民族西路

・台北客運 KKA-8037 ふそうRM11FN2XE +鑫威 板橋駅

・首都客運 KKA-9881 ふそうRM11FN2XE +鑫威 八斗子

・首都客運 KKA-9870 ふそうRM11FN2XE +鑫威 八斗子

・首都客運 KKA-9875 ふそうRM11FN2XE +鑫威 捷運圓山駅
ふそうRM11FNも高床車用のシャーシで、貸切・高速系のボディ―の架装事例が多数存在ます。台北首都グループではこれにトップドアの路線系の車体を架装した車両を導入し、快速公車や国道客運で使用しています。
車体は、吊り目でわかるように前回紹介した鑫威が架装しています。見るからに頭が重そうな感じがしますが、実際、4ステップで床は1段高くなっています。軸距6000mm、全長12200mm。上記写真中KKA-9870はリフト車です。
大都会客運は快速公車の937路(圓山~林口)と国道客運の2088路(台北市政府~基隆中心部~八斗子 基隆市の快捷公車)に、台北客運も快速公車の920路(板橋~林口)または925路(蘆州~林口)に、そして首都客運は国道客運の1579路(圓山~台北市政府~基隆中心部~八斗子 基隆市の快捷公車)に投入しています。
・(番外)2階建てバス
・三重客運 KKA-1155 ボルボB8RLE +大吉 士林官邸
一般の路線バスとは別に、台北にも観光客向けのオープントップの2階建てバスが走っています。一日券を買って、乗り降り自由という世界中のこの手のバスで定番の方式です。
運営はe-go台灣租車旅遊グループ、運行は三重客運が担当。車両はボルボのB8RLEを採用しました。車体は大吉汽車が架装しています。
ちなみに日中の一日券500元。路線バス33回分、高速バスなら台南まで行ける…比較するものではないとは思いますが。
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