
・バナナの産地 集集を走る総達客運の日野RK。もとは新店客運の車両である。
(その1から続く)(11) 申沃 +唐栄
・豊原客運 790-U8 申沃SWB6127 +唐栄 台中駅前

・興南客運 061-U9 申沃SWB6127HG4LE +唐栄 新営駅前
双北には存在しませんが、桃園から高雄まで広範囲に分布しているのが、大陸は上海申沃客車(SUNWIN)です。
シャーシのみの輸入で、車体は唐栄が架装していますが、前回紹介したボルボとは打って変わって平凡な外観になっています。型式は幾つかあるようですが、その差異は不明。

・四方客運 EAL-0513 申沃SWB6127EV +唐栄 台中駅前
申沃は電気バスも製造しており、こちらも台湾では唐栄が架装しています。
この四方客運(通称、四方電巴)は、唐栄 が電動バスの運行を目的に設立した事業者で台中と台南の公車を受け持っています。唐栄は今後、航空機メーカーの漢翔航空工業とタッグを組み電気バスの開発を進めるとのこと。
(現地報道)(12) 厦門金旅の電気バス
・中台湾客運 EAA-823 厦門金旅XML6125JEV 台中・干城
大陸のメーカーは電気バスに進出しているところが多く、厦門金旅(GOLDEN DORAGON)もその一つ。双北地区では中興グループの指南客運が中興金龍を架装し淡水附近で使用していることは
台北の電気バスで軽く触れました。一方、中興の関連会社である統聯客運の子会社の中台湾客運は厦門金旅の車体を架装した車両を導入しています。
厦門金龍・金旅篇で取り上げた台北客運・台中客運の大型車と共通の車体であることが判ると思います。車体を組み立てたのも、同じく馨盛です。ただし、こちらの方が中扉以降の窓の下辺がずれているあたり、不細工に感じますが仕方ないのでしょう。
(13) 中型車
・仁友客運 KKA-6351 厦門金旅XML6925 台中駅前

・漢程客運 EAL-2803 厦門金旅XML6925JEV 高雄駅前
台中と高雄では中型車を比較的多く見かけます。これらは全て大陸メーカーの車両です。
仁友客運と漢程客運の車両は厦門金旅製。組み立てはこちらも馨盛です。このうち漢程の車両は電気バスです。全長は8400mmなので、日本では中型の短尺(日野HR1JGCA、日デRM211ESN等)に匹敵する大きさです。

・港都客運 EAL-0919 厦門金龍KL5850L+總盈 高雄・凱旋二路/同慶路
こちらは厦門金龍製の電気バス。車体の組み立て總盈です。
リアオーバーハング短くバランスが悪く感じますが、全長は8600mmで金旅よりは長いです。高雄は大都市ですが、バスの分担率は一桁代であるようで、車両も小さめです。

・南台湾客運 863-V2 中通LCK6900G 新左営駅前
最後は中通客車(ZHONGTONG)製の車両。通常のディーゼル車です。
全長8995mmなので、日本の中型バスの標準的な長さに近いことになります・・・ちょっと判りにくいアングルですが。
(14) 貸切車タイプの路線バス
・新営客運 823-FS 日野RK8JRSA +協億 新営駅前
台湾中部(雲嘉南・南投)や東海岸などでは貸切タイプの車両を路線に転用している事例が見られます。
特に観光地へ向かう路線というわけでもない、普通の路線でも運用されています。そのため、車内には吊革が設置されている事例も。乗降性より居住性を重視しているのかどうなのか・・・。
(15) 移籍車
・中鹿客運 KKA-6398 日野RK8JRSA +鑫威 台中駅前

・嘉義客運 KKA-7101 日野RK8JRSA +鑫威 嘉義駅前

・全航客運 KKA-6372 日野RK8JRSA +固亜 台中駅前

・苗栗客運 887-U7 日野RK8JRSA +固亜 新竹駅前
台湾でも事業者間での車両譲渡があります。双北の事業者で使われた旧い車両がその他の地方へ移籍する事例が多いようです。台湾では二手車(二手は中古のこと。Second Handsの直訳)と呼ばれます。
車種はいずれも日野RKで、中鹿客運は三重客運、嘉義客運は大南汽車、全航客運と苗栗客運は新店客運の移籍車です。このうち苗栗の車両は中扉を埋めています。
台北では車両の使用年数に制限があるため、これら移籍車の車齢も随分若いです。
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