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高松琴平電気鉄道600・700に関する簡単な資料集

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高松琴平電気鉄道 1000形
高松琴平電気鉄道 1000形_e0030537_22162430.jpg
 本当であれば今年5月に行われるはずだった高松琴平電気鉄道の旧型車保存運転のラストラン。延期で明日の予定でしたが、新型コロナウィルスの感染再拡大により再度の延期となってしまいました。
とりあえず本日は、最後まで残った2両の片方。1000形について取り上げたいと思います。

 大西虎之助、景山甚右衛門が中心となって1920年に免許取得、そして1924年にされた琴平電気鉄道は、1926年12月21日に栗林公園~滝宮で営業を開始。翌年3月15日には滝宮~琴平、4月22日には栗林公園~高松(現在の瓦町)を開業させ全通させます。地方都市の電鉄としては珍しい1435mm軌間、また架線電圧も当時最新鋭の直流1500Vを採用し、電車は半鋼製ボギー車10両を揃えました。駅もモダンなものが多く、これらから琴電は開業当初「讃岐の阪急」と呼ばれました。
 その10両の電車は1926年10月に汽車製造と日本車輌で5両づつ製造され、前者が1000形、後者が3000形となります。琴電の謎の車番、形式より一桁すくなく2桁目がインクリメントするルールは開業時からのもので、1000形は100~140が附番されました。
高松琴平電気鉄道 1000形_e0030537_22162618.jpg
・高松琴平電気鉄道 100 1999年6月 仏生山(100号車サヨナラ運転時)
高松琴平電気鉄道 1000形_e0030537_22314879.jpg
・高松琴平電気鉄道 100+760 1999年4月 片原町

 車体は全長13869mm(45フィート)・全幅2438mm(8フィート)と、当時琴電参考にしたといわれる関西の電鉄の車両に比べると若干小ぶりです。1000形はノーヘッダーで各窓の上隅にRが付いているのが特徴でした。前後の扉の戸袋窓が楕円なのは3000形と同じです。
 一方、機器類は主制御器が米国・ウェスティングハウス製の単位スイッチ式・手動加速式間接制御(いわゆるHL)と日本の電鉄でも馴染の深いものですが、主電動機にドイツはAEG製のUSL-323B(出力48.5kw)、ブレーキに同じくドイツのクノール製を採用した点は特筆されます。大正末期以降、日本の電車でドイツ製の電機・空制を採用した例は少なく、この組み合わせは他に愛知県の碧海電気鉄道(現在の名鉄西尾線)デ100形程度しかありません。

 終戦後(1950年頃?)に方向転換を行いパンタグラフの位置が琴平側から築港側に変わります。この頃から琴平線には制御車が増えてゆきますが(2000、6000、8000、850)、これらは1000・3000に合わせたHL制御車となっています。
 そして、1966~1967年に更新工事が実施されます。楕円窓はHゴム支持の矩形窓になり、床下のトラス棒は撤去、ベンチレータは水雷形から円筒型への変更されました。また再度方向転換が行われ、ふたたびパンタグラフは琴平側となります。さらに数年後には窓枠のアルミサッシ化と新塗装への変更が行われます。
 琴平電鉄オリジナル車は、いちばんはやく3000形が20形の入線に伴い1962~1966年に志度線に転属します。1000形は5000形と共に引き続き琴平線で運用されていたものの、主電動機出力が低いことから、もと名鉄3700形の1020形の増備により1972年に100・120・140が、続いて1976年に110・130が志度線に転属します。しかし、同年8月1日、今橋~松島2丁目で発生した正面衝突事故で110・140が廃車になっています。なお、同年12月には長尾線の架線電圧が1500Vに昇圧され、同線にも入線するようになりました。
 そして、この頃には前面の貫通扉が交換されツライチから一段凹んだ形状になりました。また1983年以降、琴電で頻繁に行われていた台車・主電動機の交換に巻き込まれ、最終的に130はBW78-30A(日車BW もと名鉄)と東洋TDK-596A(もと阪神)になっています。
高松琴平電気鉄道 1000形_e0030537_00420705.jpg
・1000形オリジナルの汽車BW 1999年4月
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・130が晩年履いていたBW78-30A(日車BW) 1999年4月 130はSTを履いていた時期もある。

 このほか、客用扉の木製から鋼製への交換、ヘッドライト・連結器の交換などが実施されました。ただ、車両ごとの個体差は先の台車を除けば少ないほうでした。130の非パンタグラフ側にのみ、貫通幌を吊るすような金具があったことが気になりますが・・・。
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・高松琴平電気鉄道 130+510 1998年4月 高田~池戸

 1994年の瓦町駅再開発による長志線分断により、1000形は揃って長尾線の所属になりました。しかし、元名古屋市営車の入線により先ず130が1998年11月に、続いてトップナンバーの100が1999年6月に廃車となります。そして唯一残された120は、倒産後に茶色とクリームの旧塗装に戻され2007年の運用廃止まで第一線で使用され、そして保存運転へと継続してゆきます。なお、120は定期運用撤退後、2007年11月に廃車になった65の台車・主電動機(川崎BW、TDK-596A)に交換されています(こちらに掲載の写真を参照)。
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・高松琴平電気鉄道 120 2006年6月 仏生山
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・高松琴平電気鉄道 100+500 2004年4月 西前田~高田

あと5年で100年を迎えられるのに・・・と思うと、若干残念な思いもあります。
ともあれ、今年12月までに無事運転される日が来ることを願っています。

・参考文献
森貴知『琴電100年のあゆみ』JTBパブリッシング 2012年
真鍋裕司「私鉄車両めぐり 121 高松琴平電気鉄道(下)」 鉄道ピクトリアル403号(1982年6月)
真鍋裕司「琴電 近代化への歩み」 鉄道ピクトリアル574号(1993年4月増)
小笠原裕一「琴電 1013・1063形デビュー」鉄道ファン270号(1983年10月)



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・高松琴平電気鉄道 100+67 1998年9月 高松築港~片原町
 言わずと知れた有名撮影地にて
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・高松琴平電気鉄道 120+510 1994年9月 瓦町
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・高松琴平電気鉄道 130+25+26 1994年9月 瓦町
 瓦町再開発着手後、未だ旧駅を使っていたときのもの。
 1・2番線を琴平線と長尾線で共用していた。
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・高松琴平電気鉄道 130、120 1995年8月 瓦町
 瓦町駅再開発工事中の1枚。現2番線は仮設だが現3番線は既にホームができている。
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・高松琴平電気鉄道 120+325 1997年10月 長尾
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・高松琴平電気鉄道 120+325 1998年4月 平木~白山
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・高松琴平電気鉄道 120+760 2002年12月 学園通り~白山
 もと京浜急行の30形の導入後減っていた両運転台車同士による2連の運用は長志線分断後、
 特に1996年実施の日中全線20分間隔運転化後の長尾線で飛躍的に増えた。
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・高松琴平電気鉄道 130+510 1998年7月 水田~西前田
 通称「西前田カーブ」手前でのサイド打ち。まだ高松道は建設中。
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・高松琴平電気鉄道 120+71+500 2000年6月 元山~水田
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・高松琴平電気鉄道 120+34+33 1998年11月 池戸~農学部前
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・高松琴平電気鉄道 100+760+315 1999年4月 西前田~高田
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・高松琴平電気鉄道 120+602+601 2000年1月 花園
 様々な3両編成。8日サイクルで出現パターンが決まっていたので追いかけやすかった。
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・高松琴平電気鉄道 120+760+67 2002年12月 水田~元山
 67が廃車に際して茶色とクリームの旧塗装になったときのもの。
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・高松琴平電気鉄道 120+760 2006年6月 西前田~高田
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・高松琴平電気鉄道 120+604+603 2006年6月 水田~元山
 倒産後の更生で、ラインカラー制の導入と旧型車の旧塗装化が行われた。
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・高松琴平電気鉄道 100+300+500 1999年6月 白山~井戸
 100のサヨナラ運転はコトデンオリジナル車のトップナンバーで編成を組んだ。この時は未だファン有志によるイベントだった。ちなみに長尾線を2往復するはずが、車両故障で1往復になってしまった(詳細)。
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・高松琴平電気鉄道 120+612+611 2005年12月 学園通り~平木
 倒産後、旧型車をメインにしたイベントも開かれるようになった。この日は長尾・志度線の旧型車を総動員。
 昼間でも定期列車に併結して走らせた。
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・高松琴平電気鉄道 120+300+315 2007年2月 岡田~円座
 旧型車運用撤退を控えて琴平線で行われたオリジナル車の特別運転。
 思えばこのあたりが現在の旧型車保存運転に繋がったのだろう。
by hiro_hrkz | 2021-08-08 00:00 | 鉄道(旧形電車) | Comments(0)