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高松琴平電気鉄道600・700に関する簡単な資料集

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大井川鉄道 モハ421、クハ571
大井川鉄道 モハ421、クハ571_e0030537_00110966.jpg
・大井川鉄道 モハ421-クハ571 2001年3月 抜里~家山

 大手私鉄には車両譲渡に積極的なところと消極的なところがありますが、後者に入るのが近鉄でしょう。路線の移管が絡むものを除けば、戦後に同社から譲渡された事例はコトデンの20形となった南大阪線のモ5621形4両と大井川鉄道の8両の合計12両に留まっています。大井川鉄道には1995~2002年にかけて2系列が譲渡されていますが、今回はいちばん最初に譲渡されたモ421・ク571がお題です。

 近鉄モ421・ク571は1953年3月 日本車輌本店製で、もとは1953年の名阪間の特急増発に備え名古屋線向けに製造された6421系のモ6421・ク6571です。現在の近鉄の車両は大半がグループ会社の近畿車両製ですが、6421系は最後の他メーカーへの発注事例です。
 ドアが両端に寄った全長198000mmの2扉車で、車内は転換クロスシートを装備。車体は近車が前年に西鉄313系で開発した軽量車体に準じたもののようです。主制御器・主電動機は共に日立製で、前者は電動カム軸式で多段のMMC-H-200A、後者はHS-256BR-28(端子電圧750V 定格115kW)でした。ブレーキは自動制動のAMAR(A動作弁+中継弁)です。

 1957年に冷房化、1959年には名古屋線の1067mmから1435mmへの改軌に合わせて台車を履き替えて改軌しています。しかし後継特急車両の増備に伴い特急運用を離脱、さらに1963年には側面中央に1300mmの両開き扉を設けて3扉化、冷房装置も撤去されて一般車に転用されます。その後、1979年以降順次、再度台車を交換して狭軌に改軌の上で養老線に転属し、1984年4月の改番では3桁のモハ421・クハ571となりました。廃車は1994年12月です。
大井川鉄道 モハ421、クハ571_e0030537_00110978.jpg
・大井川鉄道 モハ421 1995年8月 新金谷

 大井川鉄道には廃車直後に入線したようです。近鉄が車両譲渡を行うこと、そして既に冷房付きでカルダン駆動車の南海ズームカーと京阪3000を譲り受けていたのに、冷房なしの吊り掛け車に手を出したことは、当時、非常に驚きました。竣工は1995年3月20日です ※1。
画像は1995年8月に撮影したもので、養老線で使用されていた時とほぼ同じ外観です。ただ、マルーン色は譲渡前に塩浜工場で塗りなおしているということです※2。この時点で、ワンマン運転対応化は完了し車内に飲料の自動販売機が取り付けられていたようですが※1、いくら本をめくっても検索してもマルーンのままで運用に入ったという情報が見当たりません。
大井川鉄道 モハ421、クハ571_e0030537_00110937.jpg
・大井川鉄道 モハ421 2008年9月 抜里~家山
大井川鉄道 モハ421、クハ571_e0030537_00110974.jpg
・大井川鉄道 クハ571 2001年3月 抜里~家山

 その後、1995年10月に近鉄での特急車時代の紺とアイボリーのツートンに塗り分けに変更※3 されました。それ以降は他の吊り掛け駆動の車両と区別なく使われていました。しかし、大鉄は近鉄南大阪線の特急車である16000系を3編成譲り受け、さらには保有車両を減らすことで釣り掛け電車を淘汰してゆきます。当形式が大鉄での最後の吊り掛け車になりましたが、2009年には運用離脱。千頭や金谷の側線で長期放置の上で2016年に解体されました。

 さて、大井川鉄道では秋の紅葉のシーズンを中心に、多客時には2編成を繋げて3~5両編成になっていました。420形も、もと西武の312形北鉄の6010形などと連結しているところが撮影されています。これは、大井川鉄道の吊り掛け電車は基本的に自動ブレーキ(AMA)に統一されていたのが理由ですが、一方で制御器はバラバラでした。
 1990~2000年に在籍した各車は、モハ311(もと国鉄クモハ11400→西武)、モハ312、モハ1001(もと伊豆箱根)、モハ1105(もと岳南)が国鉄の電空カム軸式のCS1(芝浦RPC101)もしくはCS5、モハ3822、モハ3829、モハ310(もと名鉄)、モハ6010が東洋電機の電動カム軸式のES-516-C、さらにモハ1906(もと小田急)は三菱の電空単位スイッチ式のCB10-281B(いわゆるABF制御)と異なっており、マスコンも国鉄MC1(CS系の各車)、東洋ES-80C(もと名鉄車)、日車NC-563(クハ6061)などバラバラでした。
 とはいえ、これらは全て自動加速車なので通常はマスコンの指令(直列→並列)に合わせてどの制御器も直列・並列の最終段まで進みます。ようは総括制御はできるが協調はできないという状況にあったのだと思います。
 大井川鉄道は、電化当初に導入したモハ201・202(もと豊川鉄道)がEEの電動カム軸、モハ301・302(もと三信鉄道)がGEの電磁接触器式(Mコントロール)でしたが、モハ303(もと豊川鉄道)が国鉄CS2(日立PR150)を搭載していたことから、その後に入線した車両は国鉄CS1~3、CS5を搭載しています。これが崩れるのは名鉄からモハ310が入線したときで、これ以降は自動加速車という縛りはあるものの、制御器には手を付けませんでした。

 それにしても日本の吊り掛け電車における自動進段制御器の主要な4種類・・・つまり、CS(RPC)、ES、ABF、MMCを分け隔てなく連結したというのは、ここくらいのものでしょう(CSとMMCなど2種類程度だとそれなりにあるのですが)。 このような混結を行うと進段タイミング、さらには主電動機出力の差により車両間での衝撃が発生するので、嫌っていた事業者も多いようです。
大井川鉄道 モハ421、クハ571_e0030537_00110844.jpg
・モハ421の台車 近車製のKD-32

※1 東京工業大学鉄道研究部「1994年度下半期(1994.10.1~1995.3.31) 私鉄車両のうごき」 鉄道ジャーナル348号(1995年10月)による。
※2 https://twitter.com/cityflyer332/status/1384694400236744705 による。
※3 鉄道ファン417号(1996年1月)の「POST」欄より。1995年10月14日の「鉄道の日」を前に実施された模様。

・参考文献
澤内一晃「名古屋線特急車 6421・6431系の技術史」鉄道ピクトリアル 990号(2021年9月増)
白井良和「私鉄車両めぐり126 大井川鉄道」鉄道ピクトリアル436号(1984年9月)

by hiro_hrkz | 2022-07-17 22:09 | 鉄道(近代形電車) | Comments(0)