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京福電気鉄道(福井) モハ2201形
京福電気鉄道(福井) モハ2201形_e0030537_21252911.jpg
・1997年10月 比島

 戦後製の阪神電車の譲渡事例は、普通列車用のジェットカーについては高松琴平電鉄と京福福井に車体のみが多数譲渡されましたが、優等列車用の赤胴車は、現在まで京福福井に渡った3301形の1例しかありません。
 この車両については、随分前にえちぜん鉄道に事業譲渡された後の画像をとりあげていますが、今回は京福の頃の画像を取り上げたいと思います。

 阪神電鉄3301形は、初の急行用の大型車・高性能車として3501形と共に1958年に登場しました。折妻で幌が埋め込まれる貫通路付きの前面は、その後長らく継承され阪神電車を印象付けるものとなりました。クリーム色と朱色の塗り分けの俗にいう「赤胴車」も、この車両からはじまったものです。車体長18380mm・車体幅2750mm(※1)、3501が片運転台なのに対して3301は両運転台車で、3301~3304の4両全てが川崎車両で製造されました。

 電装品は東芝製を採用し、主電動機はSE-516(端子電圧300V・60.0kW)で駆動方式は直角カルダン式です。主制御器のPE-15Aは主抵抗器などを一体化したGEのパッケージ式の影響下にあるもので、東急5000系(PE-11)や国鉄101系(PE-14=CS12)のそれと同じ系譜に属します。したがって主抵抗器の冷却はブロワを使う強制式で、その廃熱による暖房も装備しました。ブレーキは電制つきの電磁直通制動(HSC-D)、台車は住友FS-206です。
 阪神は1967年11月に架線電圧を600Vから1500Vに昇圧しますが、3501が親子方式(2両の主回路を直列に接続)で対応したのに対し3301は単車方式で行いました。すなわち、主回路を主電動機2個直列の2群(2S2P)による直並列組み合わせから、4個直列1群(4S1P)の永久直列に変更したことになります。このときに、廃熱の暖房もやめたので、抵抗器も強制通風式から自然通風式に改めたようです(昇圧後の写真による)。

 1970年代に入ると阪神は冷房化を推進しますが、3301形は1976年1月に実施されます。当時の阪神で標準だった国鉄AU13を阪神向けにしたMAU13H(能力5500kcal/h)を6基搭載しました。しかし床下のスペースに余裕がないため、補助電源を冷房に供給可能な大容量のMGに変更することができず、単独では稼働することができませんでした。なお、このときにパンタグラフを下枠交差式に変更し大阪側車端から神戸側に移しています。その後、1981年に前面に方向幕が取り付けられてます。
京福電気鉄道(福井) モハ2201形_e0030537_21252951.jpg
・京福電気鉄道 モハ2204 1994年9月 福井口~越前開発
京福電気鉄道(福井) モハ2201形_e0030537_21253030.jpg
・京福電気鉄道 モハ2203 1997年10月 比島~勝山

 1986年4月に3302、3303、8月に3301、3304が廃車になり、4両そろって武庫川車両で改造の上で京福電鉄に譲渡されます。同年8月にまず3302がモハ2201として竣工し、以降10月に3303がモハ2202、11月に3301、3304がモハ2203、2204として竣工します。

 さて、架線電圧1500V・標準軌の阪神に対し、600V・狭軌の京福なのでこの点を中心に改造が行われました。台車と主電動機は国鉄の廃車発生品であるDT21・MT46に変更されました。なおMT46は100kWですが、端子電圧375Vのところ300Vで使用するため、実質80kW程度ということになります。
 一方、冷房については「機器類の配置を見直して大型のMGを搭載し単独での使用を可能とした」というのが常套句です。
しかし、実際にはそう単純なものではないようです。制御器・抵抗器がある側面の機器配置は阪神の時とあまり変わりがありませんが、抵抗器が2組減って代わりの機器が設置されています。入線時の改造で発電制動を廃止(※2)していますが、それだけではなく架線電圧600Vへ対応するための降圧改造で、主回路を2S2Pながら永久並列制御に変更しています ※3。

 一方、反対側の床下機器は全面的に変更になり、大型のMGが搭載されています。
京福電気鉄道(福井) モハ2201形_e0030537_21252942.jpg
・京福電気鉄道 モハ2203 1997年10月 山王~越前野中
京福電気鉄道(福井) モハ2201形_e0030537_21252923.jpg
・京福電気鉄道 モハ2202 2000年8月 越前竹原~山王
 チャマゴン、チャマリンは勝山市のマスコットキャラ。2000年に開催された「恐竜エキスポ」を前に塗り替えられたもの。

 京福福井初の冷房車で、塗装もストライプの入れ方を特別に変更したものになりました。1988年12月にはワンマン運転化対応も行われました。連結運転もできる仕様でしたが、専ら単行で使用されました。京福では廃線問題が浮上したことも理由なのか他の車両の冷房化がなかなか進展せず(1998年までに1両しか増えなかった)、数少ない冷房車として重宝されたようです。

 2001年の衝突事故で2201が廃車になり、えちぜん鉄道には残りの3両が引き継がれました。2202・2203は2005年に廃車、2204のみがその後も使われ2014年に廃車になりました。

(※1) 片野正巳・赤井哲朗『私鉄電車プロファイル』機芸出版社 1970年 による。
(※2) 寺田裕一『日本のローカル私鉄』ネコ・パブリッシング 1990年 による。
(※3) 2022.12.13訂正 渡邊誠「えちぜん鉄道 モハ6001型に思う」鉄道友の会福井支部報 わだち99号 2004年7月による
・参考文献
阪神電車同好会「私鉄車両めぐり 阪神電気鉄道」 鉄道ピクトリアル460号(1997年7月増)
岡本 英志「京福電気鉄道福井鉄道部」 鉄道ピクトリアル701号(2001年5月増)

by hiro_hrkz | 2022-11-13 21:53 | 鉄道(近代形電車) | Comments(0)