
サイトに久しぶりに新しいコンテンツ「
ことでん600・700・800の備忘録」を追加しました。今後も順次追加してゆく予定です。
コトデン長尾線・志度線待望の冷房車として名古屋市営地下鉄の電車を改造した600形の601+602と621+622が入線してから、今年の7月で早いもので25年。つまり四半世紀となります。両線が旧型車ばかりであった頃から25年という意味でもあり、それなりの時間が経過したのだなあ、と思うところです。
25年前の両線の主力であった3代目30形(もと京浜急行230形)は例外的に遅くまで残った27+28を除いて、コトデンへの入線から廃車まで20~23年でした。600・700はそれを越えたことになります。また、いちばん古い723+724は1969年製で今年で車齢54年です。数字を並べれば年月の流れを感じるものですが、個人的にはそんなに旧い感じがしません・・・まあ、自分が老化した証拠なのでしょう。
さて、このところ「ことでん」ではもと京浜急行の車両が(趣味的に)手厚く扱われているように感じます。1251+1252に製造50周年のヘッドマークが掲げられたり、一日乗車券の柄になったり、志度線開業から数えての「琴電111年」のはずなのに京浜急行の電車で固めたイラストがドアの上に飾られたり・・・一方で、もと名古屋市営の電車は製造50年を迎えても特別な扱いも何もありませんでした。
ことでん当局が600・700・800を、どのように位置づけているのかは知る由もありません。しかし、外野であるマニアの多くがもと京浜急行の電車にばかり着目する今、ことでんのもう一つの主力車両であるもと名古屋市の電車をマニアの視点でまとめておきたいと感じたのが、今回作成を思い立った理由の一つです。
それにしても、名古屋市営の電車について言及した文献の少なさを今回は痛感しました。鉄道趣味の中でも地下鉄の電車は東京メトロと都営地下鉄、そして大阪メトロを除けば非常に地味な存在ですが、日本で3番目の規模で利用者数も車両数も多い名古屋市営ですら頼れるものは殆ど無いのが実態です。日本の私鉄の中でも特に情熱的なファンが多い京浜急行との差をいやおうなしに感じるものでもありました。
そして、私自身。長尾線での運用減少以降の約10年間、ロクに記録をつけていないことがわかり不覚であります。志度線ならいつでも見られるという油断だったのでしょう。この間の動きが解明しづらいのが残念なところです。
ともあれ、どんなものでもそうだとは思いますが、突き詰めればいろいろと面白い元名古屋市営の電車です。志度線の800が定期運用を無くし、そして2024年にはバリアフリー対応の車両が入るとされています。今が注目するチャンスだと、個人的には感じています・・・いや、本当はちょっと遅かったかも。そしてできれば、京浜急行か京王帝都の電車を従えて、琴平まで先頭に立って走るところを見てみたいものです。