台北の路線バス 2023 02.車体が変わった3ステップ車
低床の電気バスが続々と投入されている台北都市圏ですが、一方で快速公車などにはディーゼルエンジンの3ステップ(以上)車がこれまでと同様に投入されています。こちらにはまだ電気バスの波は及んでいないようです。
さて、2年前の時点で
日野RKは、固亞、馨盛、鑫威 の3社、
ふそうRMは鑫威の架装例を見ることができました。しかし、台北の日野車で多くの架装例を見ることができた固亞汽車製造は2022年5月に解散
(中文のサイトより)、また鑫威汽車工業も2020年以降は企業活動を停止
(こちらも中文のサイトより)しているようです。
したがって、各社ともコーチビルダーの変更を余儀なくされています。最も、台湾のコーチビルダーは小さいところが多いため、このようなことは少なくないようですが。
さて、今回は快速公車が比較的多く集まる板橋駅のバスターミナルで台北首都グループ各社の事例を見た程度です。従って、全く網羅できていないことをお断りします。なお、型式や投入系統などについては、前回と同様に
臺灣巴士大全や
維基學院、Facebookの台湾バスのコミュニティの情報を参照しています。
・日野RK
・台北客運 KKB-1962 日野RK8JRVA-KJF +三坤 板橋駅
台北客運が2021~2022年に導入した車両は台南の三坤車體を架装しています。三坤はこれまで貸切・高速路線車への架装を主に行っていました。現地マニアのサイトでは
仿造固亞(仿造=模造)と書いてあり、固亞の車体に準じたものになっています。ただ、見比べると完全に同形ではなく、こちらのほうが屋根が深いようです。なお、三重客運も同形を導入していますが三重~林口の927路用なので見ていません。

・三重客運 932-U7 日野RK8JRVA-KJF +弘鉅 板橋駅

・三重客運 KKA-7549 日野RK8JRVA-KJF +總盈 板橋駅
一方、三重客運が2022年に導入した車両は、台北首都グループの弘鉅または台南の總盈汽車を架装しています。弘鉅も固亞に準じた車体を日野RKに架装した車両を1両だけ製造していましたが、打って変わって四角四面の箱のような車体を量産しました。總盈汽車は大有の
嘉馬KS330に架装した業者ですが、主力は貸切・高速路線車のようです。
両者の間にあまり差はありませんが、扉の窓ガラスの大きさなどが異なります。なお、三重客運の車両はいずれも一般路線用のワンロマ(普遊車)で前中扉となっています。

・大都会客運 KKB-0062 日野RK8JRVA-KJF +總盈 台北アリーナ附近
大都会客運も總盈を架装した車両を導入しています。こちらも一般路線用のワンロマ車です。
なお同社は弘鉅を架装事例も導入していますが、こちらはリフト車で台北市営バス時代の虹色塗装を復刻させています。
また、このタイプは台北客運も弘鉅・總盈の両方を導入しています。總盈はトップドアの快速公車用になっています。
・三菱ふそうRM
・首都客運 KKB-2109 三菱ふそうRM11FN2XE +弘鉅 板橋駅

・首都客運 KKB-2113 三菱ふそうRM11FN2XE +弘鉅 板橋駅
画像は首都客運が2023年に導入した車両で、こちらも日野RKと同じく弘鉅を架装しています。しかし前面は打て変わって
宇通ZKへの架装例に準じたものになっています。なお、上の画像のKKB-2109はリフト車(大復康巴士)となっています。
全車両952路(板橋駅~南崁)で使用されています。
台北、三重も同形車を快速公車用に導入しています。
・厦門金旅 XML6122H
・三重客運 KKB-2066 厦門金旅 XML6122H +弘鉅 松山空港
大陸は金旅の高床車が台北都市圏の公車に初登場となりました。
画像は三重客運が2022年に導入した車両で、上記のふそうRMと同じタイプの弘鉅を架装していますが、若干ヘッドライト周りの造りが異なっています。
いずれも台北市内と林口を結ぶ快速公車(936路、945路、967路など)に投入されています。
台北、大都会も同形車を導入しています。