
広島は政令指定都市の中では最も遅くまでモノコックボデーの車両が主力でした。
今回は、その中から広島電鉄の日野車体架装車を取り上げたいと思います。

・広島電鉄 日野K-RC301 +日野車体 1998年9月 八丁堀

・広島電鉄 日野K-RC301 +日野車体 2002年8月 八丁堀
過去、
同社のバスを取り上げたときにも触れていますが、かつての広電のバス部門は市内線担当の第一自動車部と郊外線担当の第二自動車部に別れており、導入する車両の仕様も異なっていました。
市内線は軸距5.2m(中間尺)が標準で、サスペンションは板バネですが低床車でした。画像はどちらもK-RC301ですが上の広島22く1814は1981年式、下の2022は1982年式でこの年からメトロ窓を採用し中扉がワイドドアになりました。

・広島電鉄 日野RC321 +日野車体 1998年9月 広島駅前

・広島電鉄 日野K-RC321P +日野車体 2000年8月 広島バスセンター

・広島電鉄 日野K-RC321P +日野車体 2002年8月 広島バスセンター附近

・広島電鉄 日野K-RC301P +日野車体 2002年8月 広島バスセンター

・広島電鉄 日野K-RC381改 +日野車体 2002年8月 広島バスセンター
一方、郊外線はこの時期、軸距5.7m(長尺)の車両を主力としていましたが、軸距5.2m、4.8m(短尺)も並行して導入していました。1980年にはエアサスとなり、1982年からは市内線同様メトロ窓を採用しています。
画像1~3枚目が軸距5.7m車で、1枚目の広島22く1494は排ガス規制前のRC321、2枚目の1639と3枚目の2102は昭和54年排ガス規制適合・エアサス(K-RC321P)です。4枚目の2115は軸距5.2mでエアサス車のK-RC301Pで、
西工架装車も導入していました。そして5枚目の3726は軸距4.8m車でこれのみ中扉が折戸となっています。なお、RCの軸距4.8m(K-RC381)にはエアサスの設定が無かったため、1981年式は予燃焼室式エンジンのEB400を搭載するK-RE101Pの改造扱いでエンジンをRCの直噴式ER200にした車両を導入、1982・83年はK-RC381の改造扱いとなったようです。
・参考文献
「バス事業者訪問42 広島電鉄株式会社」 バスラマインターナショナル46号(1998年3月)