1967年12月に廃止された呉の市電が保存されていると聞いてノコノコでかけていったのも
やはり11年前。この頃のアルバムを見ると、本当に保存車ばかりを撮影しています。
場所は、呉線安芸阿賀駅の南にある豊栄交通公園。



・呉市交通局 2001(保存) 1995年8月 豊栄交通公園
保存されていたのは、1961年ナニワ工機製のワンマンカー、2001。呉市電の最後の新車で3両が製造されました。呉の路面電車は車齢が若い上に、大きさも手頃だったことから松山(伊予鉄)、仙台、岡山に多くの車両が譲渡されました。この2000形も、2両が仙台に行き、同番号で使用されていました。
写真を撮った時は、状態がよからず悪からず・・といった感じだったのですが、後に撮影されたものを見ると、この後、どんどん状態が悪化したようです。
そして、伊予鉄で廃車になった、もと1000形を買い戻して復元保存した際に、そちらに部品を譲るために、解体されました。保存を目的に仙台に譲渡したなかったのに、最後はこういう事態になったのは、ちょっと考えさせられる話です。

・台車はエアサスのNK-52を履いているが、主電動機は38.0kw×2で、ひとつまえの1000形の50.0kw×2よりパワーダウンしている。
なお、2枚目の写真にあるように、電停の一部も移築されていました。
呉駅東側の旧市街地にある十字路にあった「四ツ道路」(広告は呉相互銀行)のもので。
2009年11月に発行されたRMライブラリ123「呉市電の足跡」(長船友則 著)の表紙に、、営業時代のものが写っています。
※2012年10月5日 画像の追加と本文の修正・追記を行いました。