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月末の雑感 ~「10年はやく」は今日のこと~
2007年 01月 31日
この趣味をやっていると、10年・・・いや20年はやく産まれたかった・・という感想を誰しも持つという。私もそのクチで、高井薫平氏と湯口徹氏の著作(とカラーブックスの軽便鉄道)にあこがれを持ち、そこに掲載された鉄道の廃線跡や保存車を巡って、あちこちへ足を運んだ。その度に、冒頭の言葉を何度も思い出した。
しかし、あらためて過去のアルバムを見てみると、これでも未だ、実際に見ることができたモノが多いことに、気がつく。東京の大手私鉄では京成を除き釣りかけ電車が存在していた。だいぶ減っていたとはいえ、地方私鉄も現在よりも多く、また戦前に製造された電車に乗ることも、(路銀さえどうにかなれば)苦ではなかった。 その道中で乗るJRの車両は、国鉄形があたりまえだったし、北海道では夜行列車が宿泊場所変わりというのも、ごく普通のことだった。 あたりまえすぎて、記録をとっていないものも多い。 自分では、どうってことのない経験だと思っていた。だが、、後の世代から見ると、羨ましがられるものである・・・と気がついたのは最近のことである。 国鉄の分割民営化から間もなく20年。大垣夜行の「ながら」化から11年。 旧型電車ばかりだった琴電長尾線に600が入ってから9年、鉄道よりサイクルの短いバスに関しては言わずもがな。 思えば、いま20歳前後の人でも記憶すら妖しいものも多い。ようするに、彼らにとっての「10年早く」を私達が経験していた・・ということなのである。時代は繰り返す。 それらに思いをめぐらすと、一つの結論にたどり着く。 ・・・今見られるものは、今しか見られないのである。 だからこそ、見られるのなら、是非とも、多くのものを見てみたい。 暫らくたってから、それが重要だったことに気がつくし、逆にマトモな記憶がないことに ガッカリすることも多い。 そして、見たものの比較の中で、自分が何をどういう理由で興味があるのか・・気付くのである。 実は、「富士重工製路線バスのページ」は、そうした禍根が元になっている。 あれだけたくさんのバリエーションがあった首都圏の富士5Eも、興味を持つタイミングが悪かったため、その多くを撮り逃している。実物を見た印象も薄い。 それを取り戻すかのように、地方へ5Eがいると聞けば飛んでいった結果がサイトである。 さて、まだまだ禍根はある。 鉄道やバス以外について、見ることができなかった(若しくは経験しなかった)という後悔の念を抱くことも多々ある。 時間は待ってくれない。 だからこそ今日を大切にしたい・・・。
by hiro_hrkz
| 2007-01-31 01:21
| 言いたい放題
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Comments(3)
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by
おりさん
at 2007-01-31 01:51
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そうなんですよねえ・・・
自分もそう思うことが往々にしてあったりするのですが、他方人から見れば「羨ましい」といわれてしまう経験もしているわけで。 残念ながら、管理人様のように「まめに記録する」というのが生来身に付かない性質なので、あてにならない自らの記憶・・・に、私の場合頼るしかなかったりするのですが(苦笑) 見られるものをできるだけ見るという視点は私も同感です。 もともと偏っているところに「車」というモノのおかげで更に偏ったきらいは無きにしも非ず・・・なのですが。 それでも他の方ほど思い切った行動はできませんが、自分なりに続けていこうとは思っています。
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by
ひぐらし
at 2007-01-31 13:05
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10年早く生まれていれば、目蒲線の3600半鋼や池上線の3300とかも乗れたのに…なんて思いながら、奥沢車庫で3450を眺めていた…なんて書いたら張り倒されそうですね。
むしろ、それを体験できたことを幸せに思うほうがいいし、逸軌園さんのように、辛うじて体験できた、本当にわずかな残り物と、血眼で集めた写真・資料からめいっぱいイマジネーションをふくらませるというのもアリなんでしょう。 ただ、そのとき少し頑張れば見に行けて、貪欲に出向いて見ておけばよかったものを、見そびれて後悔するってのは正直アカンですね。 土讃線をえっちらおっちら鈍行で越えて、高知から乗ったYS11なんかは本当に乗っておいてよかったと思います。 まぁでも、5月の行善寺坂を下る玉電の、窓を開け放したHポール脇に立ってみたかった、とか、台鉄台東線の軽便寝台車に乗ってみたかった、とか、京急デハ400の激走吊り掛け優等列車とか、阪急P6 とか、そりゃ自分もいろいろありますけど。
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hiro_hrkz at 2007-02-01 01:23
>>おりさん
>>ひぐらしさん 「5色+地下鉄直通カラーの103系を全部見た+乗ったことがある」なんてのは、これから羨ましがられる・・・のかもしれませんね。京浜東北線や山手線は物心ついた時からステンレスカーばかりだった世代が既に20歳なのですから。。。 最も、そんなものに目をくれなかった私なんかが、旧型国電や都電、あるいは関西の戦前形が全盛期の時代に生きてたとしても、きっと「10年早く生まれたら木造省電が現役の姿を見られたのに・・・」と悔やんでいた事でしょう(笑)。 まあ、今日見られるものが、後の世代から羨ましがられるものであって欲しいなあ・・とはなんとか思います。 |