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月末の雑感 ~さよならの日に~
2007年 03月 31日
今日限りで、鹿島鉄道が廃線になる。
もと、鹿島参宮鉄道・・ということは関東鉄道の創業の路線が消えるわけである。 (関東鉄道は常総筑波鉄道と鹿島参宮鉄道の対等合併で成立したが、法的には鹿島参宮が存続会社)。 さて、ちょうど20年前に、同じ関東鉄道から分離された筑波鉄道が廃線になっている。 父の郷里が沿線にあったため、何度か乗った路線であり、そして私のローカル私鉄体験のルーツでもある。 それだけの時間が経過した事実と共に、よく20年間、鹿島は持ったなあ・・という思いも浮かんでくる。 1985年頃の記録では、鹿島鉄道も筑波鉄道も輸送密度は、ほぼ同じであった。 それどころか、土浦~筑波に限れば、鹿島鉄道より筑波鉄道の方が乗っていたと言われる。 人の流れと母体都市(土浦と石岡)の人口・経済規模を考えれば、確実だろう。 ![]() それでも鹿島鉄道が存続したのは、自衛隊百里基地への燃料輸送が存在したからに他ならない。これが「榎本からのパイプラインの老朽化」という理由で廃止になった為、レーゾンデートルを失った。だから廃線は自明の理だし、逆に言えば5年半の猶予が与えられたとも言える。 そういえば、同じく今日、廃止になるくりはら田園鉄道(←栗原電鉄)も貨物の為の鉄道だった。 細倉鉱山の閉山による貨物廃止後、丁度20年。片上鉄道、あるいは北海道の炭鉱鉄道などを思うと、こちらも、本当によく持ちこたえたものだと思う。 鉄道、いや交通機関というのは、やはり明確な存在理由がないと、存続できないものであることを痛感する。 最近、鉄道の廃止とバス会社の経営危機に関する情報を聞かない月はない。 そこには地方私鉄の廃止ラッシュだった昭和40年代に消えた各線よりも乗客が少ないという現実がある。過疎化・郊外化・自動車社会化が極端に進んだ地方では、はっきり言って公共交通の存在理由が見つからない。タクシー券を高齢者に配り、スクールバスを運行すれは、それで終了という気すらしてくるのである。 そして、そんな鉄道やバスを追いかける私達というのは、なんとも難しい立ち位置の趣味だとも思う。趣味の対象が消えるということを粛々として受け入れるしかないのだから。 ふと思ったのだが、1年毎月訪ね毎回3000円づつ落としたとしても、その事業者には3万6000円しか貢献しない。その程度なのに、事業者に保存鉄道なんて構想を押しつけるのは、お門違いもいいところである。 さて、鹿島鉄道の廃止後のバスは、数年後、どうなっているのだろうか? 筑波鉄道代替路線を見る限り、石岡~小川はそれなりに使われるだろうけど、 玉造町、鉾田までとなると暗い現実しか思い浮かばない。 というより、石岡~鉾田に公共交通を使う人の流れそのものが消えるのは時間の問題なのかもしれない。 茨城県西部、たとえば古河~下妻などを見ていると、余計にその感が強くなる。 ![]() これからも、鉄道、バスマニアとして辛いニュースは沢山聴かなくてはならないだろう。 でも、気持ちや趣味で交通機関を残すことは不可能なのである。 だがら、私たちは趣味の視点で反論してはいけない。趣味の視点で受け入れるしかない。
by hiro_hrkz
| 2007-03-31 18:44
| 言いたい放題
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Comments(6)
同感です。
鹿島鉄道に乗って思ったのは、自分が地元に住んでいたとしてもほとんど利用しないだろうなと云うこと。 いいわるいではなく、車社会に慣れきった我々が待たなきゃ乗れない、運賃高い公共交通をどれだけ利用できるだろうか。 くりでんやカシテツ沿線の人は責められない。 なんとも切ない気持ちです。 むしろ今まで精一杯努力して鉄路を残してくれていた方々に、感謝以外の言葉が見つからないです。
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>>とよぽんさん
鹿島、栗原のどちらにも言えるのは、意地で残していた部分があるように思う・・ということです。 それは、どうも地域の人の流れに合っていなかった・・という点からも感じます。鉾田なら水戸まで臨海鉄道がありますし、栗原は、地域の中心地からみると、明後日と明々後日を結んでいるような路線でしたから・・。
鉄道会社は企業である以上、収益を上げなければならない。
収益に結びつかない事業は、「してはいけない。」 自治体は市民=納税者にあまねく行き渡る公益事業をもって還元しなければならない。 公益に結びつかない事業は、「してはいけない。」 つまりですね。そういうトコロ、つまり“公的機関”が面倒見てくれる可能性が無くなったものを“社会的使命を終えた”というんでしょう。 でも、それが直接利益を生むものでなくなっても、なおもそれが社会の現状や今後に対しカタチを留める必要がある、と思えるモノであれば、それはそのモノの価値を認めた“モノズキ市民”が動くしかない、自分は最近そういう風に考えています。 モノズキ市民がこれからは力つけないと、無駄を徹底的に排除した、必要最小限のモノにうわべだけの付加価値だけくっつけたものしか周囲に存在しない、ものすごくフヌケた社会になりそうな気がします。 第四セクターなる言葉が現れたり、世の中の動きも少しづつ変わってきています。反論したり、無理押しするだけというのは勿論違いますが、正直受け入れるだけ、というのも違う気がします。
↑なんにも無くなってもいいから、ラクして生きたい、というのも、それはそれで道ですけどね。
マズイのは、誰かに無理難題を押し付けて困惑させ、自分はラクしていてるってのじゃなかろうか。 「残してほしいものである。」とか 「保存してほしいものである。」ってのは禁句ですよ。ホントに。 誰が金を、誰が手を動かすっていうんだろうか。 結構地位のあるエライ方が口にしてしまうのが困りものなんですが。
>>ひぐらしさん
これは私の考えなんですが、マニアは基本的に趣味ではない視点で鉄道というものを捉えることは不可能だと考えています。 もし、鉄道趣味者が鹿島を残したいと思った場合、それはマニアによる自主的な「保存鉄道」であり、鉄道事業法に基く「交通機関」として残すことではない。 つまり、気持ちや趣味で「交通機関」を残すことはできないが、「鉄道」を残すことはできるかもしれない・・・それが、趣味の視点で受け入れる一つの解だとも考えます。 時々、このあたりがゴッチャゴチャの論を見るのがなんとも辛いのです。マニアの鉄道保存願望の為に、交通弱者云々を引っ張りだして独り善がりの交通論を展開する・・というのは、どうにもお門違いなのではないかと。
なるほど、交通機関のひとつとしての鉄道と、趣味やノスタルジーの対象としての鉄道を分離して考える。よくわかる話です。自分の文はそこが十分整理できてなかったとは思います。
たぶん、栗原や鹿島の例は、前者と後者がないまぜになった状態で行けるところまで行って力尽きた、ということであろうと思います。 これで、もはや社会インフラたる交通機関としての要素を完全に失ったということなんですね。では、そのあとはどうするか。 趣味でない視点での鉄道、というものを理解する努力とか、相互啓発を怠ってきたがゆえに、多くの鉄道趣味者が程度の大小あれど社会性から乖離した存在となっていることは、自分が籍をおく某職場(趣味の総本山みたいなところを仕事のひとつとしてドライにこなしているところ)からは、日々痛いくらい身にしみるところなのです。自分の好きなことに客観的にならなきゃいけないってのは、結構辛いものです。でもいい勉強にはなります。 |




