だいぶ前に書きましたが、学生時代の夏に山形交通三山線の廃線跡を歩いたことがあります。
真夏の炎天下の中をヘトヘトになりながらも、なんとか羽前高松~間沢の11.4kmを辿りました。
山形交通の廃線跡歩きの楽しみは、当時は各線沿線に保存車があったこと。
三山線の場合は、開業時に製造された電車が、旧睦合駅近くにある月山酒造株式会社(設楽酒造店
月山の酒造資料館)に残されています。
・山形交通三山線 モハ103(保存) 1994年8月 月山の酒造資料館(山形県西村山郡西川町)
1926年日本車両製の木造単車で、開業時にモハ101~103の3両が製造されました。
貨車牽引等を考慮したため、日本の単車としては主電動機の出力が48.5kw×2と大きめなのが特徴です。
モハ101と103は廃線まで残り、工事用もしくは終点の間沢駅構内で入替用として使用されました。
廃線後暫くしてから、ここに搬入されたようですが、その間に荒廃が進んでいたようで、
展示にあたり、相当の手入れを行ったことがわかります。
撮影時も大変美しい状態でした。雪の降る地方での屋外展示ですから、頭が下がります。
久しぶりに検索をかけてみたところ、今はこのアングルでの撮影はできなくなった模様ですが、相変わらず美しさを保っている模様。
今は山形自動車道が開通し、その西川インターチェンジの近くになったようです。
木造の田舎電車としては、羽後交通雄勝線デハ3、日ノ丸自動車法勝寺鉄道デハ203と共に現存する貴重な個体ですね。
・羽前宮内駅跡にあった、変電所の跡。
今は、どうなっているのでしょうか。