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2022年 11月 13日
![]() 戦後製の阪神電車の譲渡事例は、普通列車用のジェットカーについては高松琴平電鉄と京福福井に車体のみが多数譲渡されましたが、優等列車用の赤胴車は、現在まで京福福井に渡った3301形の1例しかありません。 この車両については、随分前にえちぜん鉄道に事業譲渡された後の画像をとりあげていますが、今回は京福の頃の画像を取り上げたいと思います。 阪神電鉄3301形は、初の急行用の大型車・高性能車として3501形と共に1958年に登場しました。折妻で幌が埋め込まれる貫通路付きの前面は、その後長らく継承され阪神電車を印象付けるものとなりました。クリーム色と朱色の塗り分けの俗にいう「赤胴車」も、この車両からはじまったものです。車体長18380mm・車体幅2750mm(※1)、3501が片運転台なのに対して3301は両運転台車で、3301~3304の4両全てが川崎車両で製造されました。 電装品は東芝製を採用し、主電動機はSE-516(端子電圧300V・60.0kW)で駆動方式は直角カルダン式です。主制御器のPE-15Aは主抵抗器などを一体化したパッケージ式と呼ばれるもので、東急5000系(PE-11)や国鉄101系(PE-14=CS12)のそれと同じ系譜に属します。したがって主抵抗器の冷却はブロワを使う強制式で、その廃熱による暖房も装備しました。ブレーキは電制つきの電磁直通制動(HSC-D)、台車は住友FS-206です。 阪神は1967年11月に架線電圧を600Vから1500Vに昇圧しますが、3501が親子方式(2両の主回路を直列に接続)で対応したのに対し3301は単車方式で行いました。すなわち、主回路を主電動機2個直列の2群(2S2P)による直並列組み合わせから、4個直列1群(4S1P)の永久直列に変更したことになります。このときに、廃熱の暖房もやめたので、抵抗器も強制通風式から自然通風式に改めたようです(昇圧後の写真による)。 1970年代に入ると阪神は冷房化を推進しますが、3301形は1976年1月に実施されます。当時の阪神で標準だった国鉄AU13を阪神向けにしたMAU13H(能力5500kcal/h)を6基搭載しました。しかし床下のスペースに余裕がないため、補助電源を冷房に供給可能な大容量のMGに変更することができず、単独では稼働することができませんでした。なお、このときにパンタグラフを下枠交差式に変更し大阪側車端から神戸側に移しています。その後、1981年に前面に方向幕が取り付けられてます。 ![]() ![]() 1986年4月に3302、3303、8月に3301、3304が廃車になり、4両そろって武庫川車両で改造の上で京福電鉄に譲渡されます。同年8月にまず3302がモハ2201として竣工し、以降10月に3303がモハ2202、11月に3301、3304がモハ2203、2204として竣工します。 さて、架線電圧1500V・標準軌の阪神に対し、600V・狭軌の京福なのでこの点を中心に改造が行われました。台車と主電動機は国鉄の廃車発生品であるDT21・MT46に変更されました。なおMT46は100kWですが、端子電圧375Vのところ300Vで使用するため、実質80kW程度ということになります。 一方、冷房については「機器類の配置を見直して大型のMGを搭載し単独での使用を可能とした」というのが常套句です。 しかし、実際にはそう単純なものではないようです。制御器・抵抗器がある側面の機器配置は阪神の時とあまり変わりがありませんが、抵抗器が2組減って代わりの機器が設置されています。入線時の改造で発電制動を廃止(※2)していますが、それだけではなく架線電圧600Vへ対応するための降圧改造で、主回路を 一方、反対側の床下機器は全面的に変更になり、大型のMGが搭載されています。 ![]() ![]() チャマゴン、チャマリンは勝山市のマスコットキャラ。2000年に開催された「恐竜エキスポ」を前に塗り替えられたもの。 京福福井初の冷房車で、塗装もストライプの入れ方を特別に変更したものになりました。1988年12月にはワンマン運転化対応も行われました。連結運転もできる仕様でしたが、専ら単行で使用されました。京福では廃線問題が浮上したことも理由なのか他の車両の冷房化がなかなか進展せず(1998年までに1両しか増えなかった)、数少ない冷房車として重宝されたようです。 2001年の衝突事故で2201が廃車になり、えちぜん鉄道には残りの3両が引き継がれました。2202・2203は2005年に廃車、2204のみがその後も使われ2014年に廃車になりました。 (※1) 片野正巳・赤井哲朗『私鉄電車プロファイル』機芸出版社 1970年 による。 (※2) 寺田裕一『日本のローカル私鉄』ネコ・パブリッシング 1990年 による。 (※3) 2022.12.13訂正 渡邊誠「えちぜん鉄道 モハ6001型に思う」鉄道友の会福井支部報 わだち99号 2004年7月による ・参考文献 阪神電車同好会「私鉄車両めぐり 阪神電気鉄道」 鉄道ピクトリアル460号(1997年7月増) 岡本 英志「京福電気鉄道福井鉄道部」 鉄道ピクトリアル701号(2001年5月増) #
by hiro_hrkz
| 2022-11-13 21:53
| 鉄道(近代形電車)
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2022年 11月 03日
佐賀市交通局は1980年代中頃まではコンスタントに大型車が入っていましたが、土地柄西工を架装した事例も多く、富士重工を架装した事例はK-U31K+富士3E程度しかありませんでした。その後、暫くして登場したのが画像の車両です。
![]() 富士7B架装の貸切兼用車、しかもシャーシは8気筒エンジン搭載の高出力車です。 1993年度に1両だけが導入されました。別の年度では同じ型式で西工架装の車両も導入しています。 同局にはこの種の貸切兼用車が一定の数在籍しており、路線を限定せずに使用されていました。一般の乗合車は前中折戸でこの世代は既に中型が主力となっていまいたから、随分と異なる仕様の車両を混用したことになります。なお、後年は佐賀空港への連絡路線に入ることが多かったようです。 その後、九州の事業者でも移籍車の導入が活発になります。 佐賀市交通局には東京都交通局の車両が移籍しますが、その中に日デ+7Eがありました。 ![]() 1年はやく製造されたP-U32K +富士5Eと同時に1999年頃に移籍してきた車両で、これまた1両のみの存在でした。たしか、都営での廃車が他の車両よりも早かった記憶があります。 なお、この後、エアサスのP-UA33Kが2両移籍していますが既に取り上げているため、今回は割愛します。 #
by hiro_hrkz
| 2022-11-03 22:36
| バス(富士重工)
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2022年 10月 23日
![]() そして無視されがちな点ですが、路盤の強化・・・つまりは軸重の制限が解除されなければ、たとえば機関車の出力強化や貨物輸送の増強にはつながりません。欧州の主要路線では軸重22t程度まで許容されていますが、日本の在来線は碓氷峠を除き最も軸重制限の緩い1級線でも軸重18t(実際に運用されている電気機関車の軸重は16.8t)です。逆に狭軌であっても南アフリカでは軸重22~30tが許容されており、重たい電機が貨車と長大編成を組んで石炭や鉄鉱石を輸送している姿は日本の狭軌鉄道からは想像できないものだと思います。 日本が動力分散方式による旅客輸送が主体となったのは、この路線規格による結果であり、狭軌を標準軌にした程度では克服できなかったと思う次第です。 さて、国内には軸重18tを超える車両が走る1067mmゲージの路線があります。 それが福岡県北九州市の日本製鉄八幡製鉄所の専用線、通用「くろがね線」です。戸畑と八幡の2か所に別れた敷地を結ぶために1930年に開通した当線は、架線電圧は600Vで車両限界は国鉄~JRとほぼ変わらないようです。しかし、かつては銑鉄やスラグ、現在は半製品を輸送しており、重たい車両が走ることができます。線路そのものは意外と細く、そんなに重い車両が来るような気はしないのですが。 ![]() ![]() この路線で使用される電気機関車が1976年三菱重工製の85ED-1形 E8501~8504です。 形式から解るように85t機で、車体の大きさは国鉄のF級電機程度あります。しかし、4軸のため軸重は21.25tになります。沿線が住宅地化されている故の防音対策として下回りが完全に覆われている点、また機関車など非冷房が当然だった時代に運転室の上に国鉄AU13類似の冷房を搭載し、さらには前面上部に監視モニタ用のカメラを取り付けた姿は非常に強烈で、それなりに知られた存在だとは思います。 なお画像のE.8501はデッキに民生向けエアコンの室外機を搭載しています。屋上の冷房機は既に使われていないのかもしれません。 最も、これがどのように使われているのかまでは、あまり知られていなかったと思います。 貫通ブレーキがないことも理由なのか、列車は低速で本当に音もなくやってきます。実際、自転車で先回りすることも可能だとは思いますが、沿線は坂だらけなので体力に自信がある人向けですね。 ダイヤなどないため列車がいつやってくるのかもわからず、走行中の姿を見るためには忍耐が要求されます。私は1回目は空振りに終わり、2回目は4時間30分で2往復でした。さらに、沿線は2m以上の高さのフェンスで覆われ、最近は撤去された線路跡に太いパイプラインが設置されたため、なお撮りにくくなっています。 ![]() ![]() 自重70tの4軸機なので、こちらは軸重17.5tとやや軽めです。最近はこちらが先頭に立って運転することもあるようです。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 貨車はフラットカーが多いようですが、積み荷のスラブやロールにあわせてその上は変化しているようです。車番は「フタ****」となっています。 そして、全体では一体何両ほどいるのか、いろいろ興味は尽きないところです。 なお、85ED-1形が入線する前に使われていた電機E.601が、北九州市内の東田第一高炉史跡広場に保存されています。 ・2022年5月 撮影 ・参考文献 岩堀春夫「専用線の機関車10 製鉄所の機関車」 鉄道ファン 275号(1984年3月) ※ コメントを頂きました。リンク先をご参照ください #
by hiro_hrkz
| 2022-10-23 00:24
| 鉄道(電機、貨電、貨車)
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2022年 10月 15日
栃木県の関東自動車は、30年ほど前は日野・日デ・いすゞの3社を中心に若干のふそうを自社発注で導入していました。このうちいすゞは川重→IK→IBUSを架装していました。今回はP-LV~KC-LVのキュービックバスを並べてみたいと思います。
![]() ![]() ![]() まずは昭和58年排ガス規制適合のP-LV系から。 基本的には、一つ前の車種であるCJMの仕様を受け継いでいます。つまり短尺(軸距4.65m)の前後折戸・リーフサス、屋上にはラインクロスファンが並んでいます。一番上の1599は栃ナンバーで1986年頃の導入、下の148は1989年式です。なお、アイケーは1987年に栃木県河内町に移転(今のJBUS宇都宮工場)したので、以降はいわば地元産となっています。 ![]() ![]() ![]() ![]() 平成元年排ガス規制適合のU-LV系は1991~1994年に16両が導入されました。 仕様はP-に準じていますが、94年式の栃木22う769~771は屋上のラインクロスファンが5機から3機に減っています。また、1992年式の502~505は窓柱の樹脂板がありません。 ![]() U-LV系の中で変わり種なのが1992年導入の栃木22う558→宇都宮230あ558で、この車両のみ軸距が長い5200mmのLV324Mです。 同時に、日野HTでも軸距5200mm級の車両(栃木22う560)を導入していますが、2両共もともとは県南地区に配置されていました。宇都宮地区に転属後は主にギャンブル輸送用として使われています。 ![]() 平成6年排ガス規制適合のKC-LV系は4両のみの導入でしたが、各車仕様が異なっています。 まず1996年式の栃木22う951は、U-までの仕様を踏襲した前後折戸です。KC-LVでは軸距が3種類に整理されましたが、一番短い4.8mを選択しています。 アイドリングストップ装置付きなのが、この頃の流行を感じさせます。 ![]() ![]() 続いて1997年導入の栃木22う1052は、それまでの慣例を打破し前中引戸で導入されました。最も、関東自動車といえば前乗り前降りでしたからどこまで意味があったのかはわかりませんが。なお、この時は4メーカー全てを導入していますが、自社発注のツーステップ車で前中引戸の車両は結果的にこの1年で終わりました。 後年、行き先表示器をLEDに変更しましたが、その際に前扉直後の窓を固定式に改造し、そこに表示器を移設しています。 ![]() ![]() さらに1998年導入の栃木22う1123は大きく仕様が変わりました。同時に導入された日デKC-UAと共に関東自動車初のバリアフリー対応のワンステップ車で、軸距5.3mの中間尺車で中扉は4枚折戸、窓は逆T字窓、そして何より外装が白地ベースの新塗装(バリアフリー対応車用)となりました。それでも、ラインクロスファンが3機搭載されている点は変わりません。 ![]() ![]() 1999年導入の栃木22う1190もワンステップ車ですが、リーフサスからエアサスになりました。これはメーカー側の車種整理によるもので、同時に導入した日デはリーフサスのままです。 ・参考文献 『バスジャパンハンドブック67 関東自動車』 BJエディターズ 2009年 #
by hiro_hrkz
| 2022-10-15 17:50
| バス(川重/IK/IBUS)
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2022年 09月 23日
![]() しかし、同書を読み進めるうちに・・・多くは図面を比べることによって、幾つか気になる点が浮かび上がったので、ここに備忘録的に記しておこうと思う。 なお本書内では特にどの車両同士が同一グループであるといった説明をしていない(かわりに全長と製造年による分類が掲載されている)。以下は全て、私が解釈するために便宜上わけたものであることをお断りしておく。 ・(1)琴平電鉄3000、浅野川電鉄カ5、越前ホデハ211、三国芦原電鉄ホデハ11 上田温泉電軌デナ200、永平寺鉄道ホデハ102、福武電鉄モハ11 ・(2)一畑電鉄デハ1・デハニ50、宇部電鉄デハニ101・301 これらの車両はメートル法ではなくヤード・ポンド法で設計されていることが図面から読み取れる。 車体長×車体幅は(1)が45ft6in(13868mm)×8ft(2438mm)または8ft4in(2540mm)、(2)は50ft2 1/2in(15304mm)×8ft6in(2591mm)である。 窓配置は(1)は全車1DO5D5OD1、(2)は一畑デハ(1D7D7D1)・デハニ(1D13D1B1)・宇部電(1D9D5B1)で異なっている。しかし、全車両の窓幅が2ft1in(635mm)、扉幅3ft(914mm)、運転台側窓幅23in(584mm)に統一されており、同一基準で設計されたことがわかる。なお、琴電と上田を除いて扉はステップ付で車体裾が一段下がっている。 一方で窓の高さは異なる。 琴電、浅野川、上田、一畑、宇部が2ft8in(813mm)なのに対し、福井各社(越前、三芦、永平寺、福武)は2ft7in(787mm)と低い。前面を見たとき、福井各社のほうが窓が横長に見えるのはそのためである。 そして、(1)グループの中で三芦と福武※3 は車体幅が8ft4inと広い。従来、越前、三芦、永平寺は後に全て京福電鉄福井支社となることから、まとめて同形とされることも多かったが、実際にはそうではない。 なお、電装品についても、越前は78.6kwの主電動機×2で間接非自動制御 ※1、三芦は45kwの主電動機(SE-131-B)×4で間接自動制御(RPC-50 電空カム軸式) ※2、永平寺は37.5kwの主電動機×4で直接制御 ※1とバラバラで、これは後年、連結運転の有無に基づく集電装置の差となって表れている。 ![]() ![]() 廃車後、留置中の状態。 ![]() 窓配置は変更されている。 ・(3)小田原急行鉄道モハ1と博多湾鉄道汽船デハ4~9 小田急モハ1の図面はメートル法の寸法が記入されているが、その値は中途半端である。これらはヤード・ポンド法に変更するとスッキリする。即ち車体長14224mmは46ft8in、以下車体幅2615mm=8ft7in、窓幅660mm=2ft2in、扉幅915mm=3ftとなる。ただし、窓高さの810mmは2ft8inに若干足りない点は検討の余地があろう。 この小田急モハ1に類似するのが博多湾鉄道汽船(湾鉄)デハ4~9で、窓配置のみならず車体幅・窓幅・扉幅・窓高さなどの寸法が同じことがわかる。 ただし、運転室部分の奥行が異なり車体長が14424mmと200mm長くなっている。この寸法はヤード・ポンド法に直しても当然スッキリしたものにはならない。小田急の図面をベースにメートル法で修正して湾鉄向けにしたことも考えられるのではないかと思う。 ![]() 保存車 ・(4)広浜鉄道1、越中電鉄デハ100、琴平急行電鉄デ1、宇部電鉄デハ201 いずれの車両も扉幅1000mm、窓幅700mm、扉脇部380mmとキリのよい数字になっていることから、メートル法で設計されたことが伺える。窓柱は記載のない図面もあるが、計算すると全て65mmとなる。車体幅は2440mm・前面Rの4000mmも共通であり、窓高さ800mm、幕板幅360mm、屋根深460mmと高さ方向の寸法も全て同じでまさに兄弟といえる車両群である。 全長は広浜と琴平急行は11035mm、越中は11800mm、宇部電鉄は12565mmと異なるが、その差分は窓と柱を足した765mmなので、ここからも共通設計であることがわかる。 ![]() 無車籍。窓は2段式に改造されている。 ・そのほか (富士山麓電鉄モ1、神戸有馬電鉄デ1、志摩電鉄モニ10、東美鉄道デホ100) 富士山麓は図面が不鮮明なので明確な判断をしがたいが、神戸有馬デ1と側面の窓幅700mm・扉幅920mm、車体長14426mmが同一であることはわかる。ただし窓構造の差により幕板部分の寸法などは異なるように見える。 一方志摩モニ10と東美デホ100は車体長12630mm、車体幅2465mm、客用扉幅920mm、窓幅645mmなど全ての寸法が揃っており同じ車体であることがわかる。 神有と志摩、東美の共通点は前面にある。 つまり車体幅2465mm、Rは3898mm、窓幅700mmで、これは全く同じである。 この点での共通項を探すと、他にも同じ車両がでてくる可能性があると思う。 ![]() 保存車 注・本文内、「電鉄」は正式には「電気鉄道」と称する場合がある。 ※1 藤井信夫「私鉄車両めぐり102 京福電気鉄道福井支社」鉄道ピクトリアル295号(1974年4月)による。 ※2 中田安治「越前本線の沿革と車両」 レイル No.17 (1986年2月) による。 ※3 2022.9.27 訂正しました。
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by hiro_hrkz
| 2022-09-23 23:37
| 鉄道(旧形電車)
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